モノクロの
フォトジェニックな画面は、
歴代のポ映画監督たちのそれを
脈々と受け継いでいる感じ。
音楽がお洒落なのも。
黒目がちのマリアことイーダ。
彼女の瞳の強さは
モノクロームにとても合う。
気持ちの濁りも晴れも
目は口程に物を言う感じが
白黒の世界で映える。
1962年、出自を知らず
修道院で育った少女が、
キャリア有りのヤサグレた叔母と
両親の墓を探すところから始まる
ロードムービー。
ユダヤ迫害などポーランドの歴史背景、
そして無垢な少女が心を持ち、
大人へと変わっていく姿を描く。
闇と死と生を見せてくれる良作。
スタンダードサイズ。
凡そのカットを固定で魅せ、ラストに揺らぎ。
重心の持って行き方が分かり易い。
大事なことは左右に振って魅せる監督。
彼女のその先はどこにあるのか。
終わり方が好き。
鑑賞後を他者と共有したくなる作品は
いいなって思う。