来夢

ハリケーンアワーの来夢のレビュー・感想・評価

ハリケーンアワー(2012年製作の映画)
3.5
ポールウォーカーの遺作。たぶん遺作じゃなかったら観に行ってなかったようなタイプのアクション映画。だと思って観たけれど、中身は意外にも真面目なヒューマンドラマでアクション要素はほぼ無し。日本でも大きなニュースになったハリケーン、カトリーナにより取り残された親子を描く。実際にハリケーンの被害だけでなく、治安の悪化なども報道されたのを覚えているし、あまりハリケーンに馴染みのない日本人にも十分に恐怖を伝えた出来事だったと思います。というものが舞台なので、悪ふざけはなく、糞に糞がつくほど真面目な作り。だと思ったら、いわゆるワンシチュエーションスリラー的な映画で、とにかく充電しまくる充電映画。充電するために数分しかその場から離れられないという制約のもと、なんとか危機を乗り越えようとする。あんなわかりやすく残りバッテリー時間出るもんかね。パーセントならわかるけど、あと何分何秒って、バッテリーって気温とか寿命とかでも持ち時間変わるんじゃないのか? 実在する商品と機能だったらゴメンだけれど。しかし、都合よく都合悪い事が起こりすぎて都合いいのか悪いのかわからないよね。でもまぁ、普通に楽しめる映画ではあるね。妻を失い子という命を得た父親の物語という設定は、ポールウォーカーの若すぎる死への悲しみと映画の評価とは切り離すべきと分かっていてもどうしても切り離せないので、もうおまけで評価を上げるしかないかなって感じだね。充電要素なくして普通に被災地で必死に初めての育児をしながら生き残ろうとする親子のドラマにすればよかった気もしなくはない。
来夢

来夢