こぅ

ヒューマン・レースのこぅのレビュー・感想・評価

ヒューマン・レース(2013年製作の映画)
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ポール・ハフ脚本/監督による、
【不条理・SF・サバイバル・スリラー】。


突然、見たこともない場所に拉致された老若男女80人。
状況を理解できないまま、始まる 生き残り を賭けた理不尽なレース。
果たして生き残るのは誰だ⁈
そして、この理不尽なレースを主催する 奴ら とは…。


・【CUBE】式
前置き無く、訳分からずいきなり本題に入る脚本/手法は当時斬新だったと記憶。
本作は、そこまでいきなりでは無いが、主人公だと思われた80人中の1人、ベロニカの経緯/回想を見せておいて、本題へ入るも、、は、意表を突かれた。
同系の【ザ・ハ◯ト】でも真似たか⁈
途中、主要キャラの経緯/回想も挟みつつ進行。


・低予算カバー
80人参加レースとは言え、実際はそんなにセッティングされていないキャスト陣。
死者が出ると天から聞こえる80からのカウントダウン⤵︎が、元々しっかり80人居たと暗示させ、あちこちで死者が出ている証明且つ数字の言語が英語ばかりでは無いのも集まりが多国籍だと提示して抜かりない。
耳の聞こえない男女2人が、その声 だけは聞こえるというのもユニークだ。 
ただ、場所は同じ様な廃屋で撮られ、コース感/壮大感が然程感じられないのは難点。


・カメラ/演出
提示されたいくつかのルールの違反者は ◯が破裂する という謎のペナルティ。
死に方バリエーションそれ以外無いながら、カメラワーク、見せ方/アングルの工夫が見られた。
血飛沫がCGなのは惜しいが、グロ/血量は申し分無い。
スプリットスクリーンもユニークな割り方/活用をしていた。


⚠️結末に触れている考察の為、注意報発令⚠️
↓ ↓


























・人間のエゴ〜主催者と目的(選ばれし者)
主催者の目的は単純で、極限での人間のエゴ/醜さを観察したい/楽しみたいが為に、無差別そうで、実は相応しい/見てみたい人選をしたのだろう。
80人中、諦める人間、拒絶する人間、良心的な人間、1位になりたいエゴから殺人する、様々な人間が極限状況で露呈する。
終盤、
目を見張ったのは、どうせもう直ぐ死ぬんだから、って性的願望を叶えたい男もいた(相手は女友達)。
同意の上なら無問題だが、性加害 はいつだって女性が被害者で、許せない事だろう。
あんなに仲良しだったのに一回の出来心で、、
人間は、狂気/非情になれる。
一見、
ハッキリした説明が無く、謎が残っていそうで、観終わると大筋/概要や主催者の正体と、本作はSFというジャンルに納得し、敢えて見せなかった2ndステージの最終結末/決着も容易に想像出来る 皮肉オチ にした脚本を評価。
【ザ・ハ◯ト】の様なヒューマンな着地とは異なる。
こぅ

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