がんちゃん

ジュラシック・ワールドのがんちゃんのレビュー・感想・評価

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)
3.0
なんならクレアおばさんもクリームシチューにされれば良かったのに。



リメイクだと思って観に行ったら、完全に続編だった。
てことは、あれだけの惨事を引き起こしたにも関わらずのうのうと営業してまた同じ事を繰り返すのか?
よって、ラプトルの飼育係に言われるまでもなく「何も学んでいない」というイライラに終止支配されるという展開になってしまった。

そもそも20年前の時点で何らかの規制法案が可決され、民間では恐竜ビジネスに手が出せなくなる気がするんだが…ちょうど日本政府の自作自演でドローン規制法案が閣議決定されたみたいにね。

「20年前の事故は政府の陰謀だった!」っていうストーリーの方が、個人的にはクリティカルで好き。誰も観ないと思うけど(笑)

1作目が良かったのは、画期的な1作目であること以外に、開園前かつ貸し切りだったことがポイント。
それこそ神秘的で、ちっぽけな人間がジュラ紀に迷いこんだようで感動した。

今回はどうだ。
恐竜に食い殺されるヤギへ一斉に携帯カメラを向ける観客。

ふれあいゾーンなる代物の中で、あろうことか子どもに撫でられてうっとりした表情の恐竜たち。

商業施設めいて欺瞞!

ラプトルとの絆?
遊ばれてたんと違うか

良かったところもあるよ。
「怪物は中々姿を現さない」がモンスター映画の鉄則だが、本作ではインドミナス・レックスという怪物が割と序盤の、しかも真昼にあっさりと全貌を表して拍子抜けする。

しかも爪は長いわ、トゲは生えてるわ、色白だわでなんだか気持ち悪い。過去作に思い入れのある観客全員が感じたであろう「これじゃない」感。

「結局エメリッヒ版ゴジラみたいなトカゲ映画に劣化して終わりか~」とこちらが諦めかけたところで…

うまい具合にミスリードされて、そこは嬉しかった。やっぱりエメリッヒ版ゴジラにちょっと似せてない?
「人間は謙虚になるべき」というテーマだけは一貫していたね。


最近の研究では「Tレックス割と毛が生えてた説」も有名になってきて、どう言い訳すんのかな~とわくわくしてたがそこはスルーだったね。それで正解(笑)

実は1作目からずっと恐竜同士のプロ○○が見たかったのでラストは念願叶って満足なのだが、そこに至るまでの「こいつら全員早く食われねーかな」的なイライラが長く、全体としての評価さは普通、という感想に落ち着いた。

まぁ一番に責任追及するとしたらあいつだけど、よりによってあいつは食われないんだよな~。

「カエルを混ぜました」
→さてはお前、1作目観てないモグリだな?

「イカを混ぜました」
→お前はシェフか?三ツ星フードトラックでも始めるのか?

「○○○○も混ぜたっぽい」
→もはや何も驚かない。沖縄人でもそこまではチャンプルーしない。

散々な目に遭った来場客の表情を映すラスト、今思い返すとあれは「自然を冒涜した罰」というメッセージなのかな。とするとパーク内が思いっきり商業臭く描かれていたのはワザとか!?だとするとこの映画、深いかも…

「私たちこれからどうなるの?」
→刑事責任に問われんだよ。

2015.8.25 IMAX3D 字幕
がんちゃん

がんちゃん