イギリスで女性参政権が実現するまでの壮絶な過程を描いた作品で、思考も感情も強く揺さぶられる秀作です
男性が表舞台で活躍するためにあらゆる奉仕に駆り出された女性たち。男女の違いで政治判断の能力に優劣があると当たり前に思われていた時代。愛する家族ですら助けてくれない環境。尊厳も希望も暴力で制圧される日々。――想像を超える残酷な事実がダイレクトに描かれおり、ただ言葉を失う鑑賞体験です
現代社会で私たちが享受している自由は、名もなき人々が闘って得た歴史の遺産なんだと思い起こさせられましたし、自らを鼓舞して強くあり続けた女性たちの勇姿にただただ畏敬の念を抱きました
他方で「言葉ではなく、行動を」というセリフが繰り返されるように、訴え方の過激さは否めず、この点で作品への評価は分かれるかなと思います
個人的には、女性の政治参加という堅いテーマに反して説教っぽくなかった点が好印象でしたし、何より俳優陣が豪華でたのしんで鑑賞できました^ ^
今の自分たちのためではなく、未来のために命を懸けた女性たちからバトンを渡されるような気持ちになる作品でした🌱