おい

猿の惑星:新世紀(ライジング)のおいのレビュー・感想・評価

4.7
3年前の公開当時、評判がよかったこの作品をかなり期待した状態で劇場に観に行った。鑑賞直後に一緒に観に行った人と「信じられないくらいよかったね!!」と言い合ったのをはっきりと覚えてる。そして今回もその感想は全く揺るがなかった。

前作から監督が代わって作風もがらりと変化。全体的に重くて息苦しい…そんな世界で垣間見える希望の光。普段自分たちの身の回りに存在していて当然のもの、当たり前のように楽しんでいるもの。人々が失われていたそれを、文明をとりもどして自然と笑顔がほころぶ姿にどうしても感動してしまう…

『創世記』が大好きな自分にとっては前作に対するリスペクトを感じる演出があるのも本当に嬉しい!そして個人的に今作でたまらないのが、さりげなく流れる涙。思いがけずこぼれ落ちてしまったような涙。よく見ると、あの人も、あの猿も、泣いてる…。

なぜ戦争は起きるのか?人類と猿の戦い、善と悪の対立、そんな単純な構図には収まらない、愛情と憎悪のせめぎ合いの物語。それをわかりやすくも重厚に語る、猿たちの素晴らしすぎる演技。やっぱり傑作だなぁ…
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