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ANNIE/アニーのtanayukiのレビュー・感想・評価

ANNIE/アニー(2014年製作の映画)
4.3
スピルバーグは「ウエストサイドストーリー」をリメイクするにあたって小細工はせず、原作をほぼ忠実に再現してみせた。名作といえどもセリフや衣装、映像表現はどうしても古びてしまうから、一定期間を過ぎたら最新の技術と現代風の設定でアップデートして新たなファンを獲得し、作品としての命脈を保つという戦略もわからなくもない。

ただスピルバーグは過去の偉大な映画に対するリスペクトが強すぎたのか、そこに独自の視点を持ち込むことができなかった。あの映画を「安心して」見れたのは、裏を返せば、そこに新鮮な驚きがなかったということでもある。過去作に対するリスペクトも、すべてお約束の安心感も、度が過ぎると、頭の中に根本的な疑問が浮かんでくる。そもそもなんでリメイクしたの? と。

本作の製作に名を連ねるウィル・スミスはそのあたりのセンスが抜群で、赤毛のアニーを黒人に、大恐慌時代の孤児院をフォスターケア(里親)制度に、謎の大富豪ウォーバックスを、現代のビリオネア、携帯電話会社の社長ウィル・スタックスにかえて、SNS時代にふさわしいまったく新しい物語につくり直した。

ただし、当初ウィル・スミスは自分の娘ウィローにアニー役をやらせるつもりだったらしい。その話が流れて、クヮヴェンジャネ・ウォレスにスポットが当たったことをすなおに喜びたい。彼女の前には輝かしい未来が待ってる気がしたけど、その後、姿を見かけなくなったのは残念です。

ミス・ハニガン役のキャメロン・ディアスの怪演ぶりが際立つ。

△2022/05/14 Apple TV鑑賞。スコア4.3

当時下の子が子どもミュージカルをやってたので一緒に観に行った。その数年前には青山劇場でミュージカル版も観た記憶がある。名曲Tomorrowが頭から離れなくなって、Charaが歌う同曲をヘビロテした時期もあったなあ。

△2015/02/01 イオンシネマ港北ニュータウンで鑑賞。スコア4.2
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