このレビューはネタバレを含みます
主人公の天才っぷりは随所に表現されてはいるが、肝心の【半永久的な物質運動】の図面を書くシーンがない。この発明こそが本作の軸と言える要素なのに。
天才故に誰からも理解されない孤独感はよく表現されていた。
どうせワシントンまで一人旅するなら、もっと色んな人との出会いがあっても良かったかな。長旅で精神的な触れ合いをしたのが、たった二人では物足りない。
ワシントンに着いてから、悪知恵の働く某登場人物に主人公が良い感じに翻弄され、これからどうなる!?って波乱を予感し、期待させたのも束の間、主人公がテレビ出演した際に意外な人物が現れ、ストーリーは一気に失速、収束に向かう。
母親があのおばさんを引っ張ったくのはまだわかるが、父親がキャスターを殴るのはダメだろ。キャスターも収録中に勝手に帰られたら困るから引き止めたなんて誰でもわかる話。
例え主人公の意思で番組に出ていないにせよ。暴力はダメ。話し合いで済ませるのが大人でしょ。
子供より、虫の研究優先な母
子供の誕生日プレゼントに銃を贈る父
暫く行方不明だった弟がテレビに出て【弟の無事を涙する前に、テレビに出ている事を自慢する】姉
この家族は根本的におかしい。
詰まる所、家族の絆の再生がテーマなんだろうけど、この家族じゃまた何か起きるだろうなと思った。