日本のアニメーションは、相変わらず手塚治虫に始まり、宮崎駿が発展させたセルアニメの技法にこだわっているが、これは発想も自由で面白かった。
劇中劇である『星の王子さま』(リトル・プリンス)の部分は、ストップモーションによる紙アニメで、本編は精緻なCGアニメ(トイストーリーからベイマックスまでの画風だが)。ウェス=アンダーソンの『ファンタスティックMr.FOX』といい、これといい、まさにファンタスティックな人形アニメで、それを演出できる人材がいるアメリカをうらやましく感じた。
本編の現代では管理社会の問題を突きつけ、なおかつ夢を持たせる。
サン=テグジュペリによる原作の管理財団が許可しただけある物語だ。