リトルプリンス 星の王子さまと私の作品情報・感想・評価

「リトルプリンス 星の王子さまと私」に投稿された感想・評価

藍沢悟

藍沢悟の感想・評価

4.0
母親が敷いたレールの上を辿る女の子が隣人の飛行士と仲良くなっていくうちに、自分はこんな生き方で良いのか疑問を持つ……という王道の話なのだが、そこに『星の王子さま』の物語を上手く組み込んでいるため、物語に深みが増していた。

女の子のお母さんは良かれと思って女の子にあれをやれこれをやれと言っている。
女の子は自分の意見を言い出せないし、お母さんが言ったことが全て正しいと思っている。
この構図の背景には父親が出て行ったことが原因になっている。
父親が不在のために、母親が頑張らなくちゃと一人で踏ん張って、周りが見えなくなっている。
この設定があまりにもリアルで、観ていて辛かった。

そんな中、女の子が隣人の飛行士と仲良くなって成長していくうちに、広い視野と子供心を少しずつ取り戻す。
この過程が素晴らしかった!!
そこで『星の王子さま』を絡めるんだ!?と驚くシーンがあったものの、結果的に凄く良かった。
懐かしさと新しさが心地よい。

飛行機のパラシュートが誤って射出された時、飛行士はそのままでいてと言う。
ゆっくり上から落ちていくパラシュートを下から見上げ、飛行士と女の子が笑い合う。
ここのシーンがあまりにも美しくて、思わず泣いてしまった。
こんな風で在りたいと思った。
子供は無理に大人にならなくても良いし、大人になっても子供心を忘れなくても良い。
どんな世代にも響く真っ直ぐなメッセージに見事にやられた。
これ劇場で観たかった!!
とにかく素晴らしい映画でした。

吹き替えのキャストも良かった。
私はベニシオ・デル・トロが目当てで観たが、彼の登場シーンは多分1分弱しかない。
その中でもやはり強烈な印象を残す彼の演技はさすがだと思う。
他の吹き替えキャストも素晴らしかった。
ジェフ・ブリッジスは上手すぎて何も言えない。
星の王子様の作者サン=テグジュペルを知り、彼の経験とメッセージが「星の王子様」には多く詰まっていてそれを知らずに消費してしまうのはとても勿体ないと痛感した昨日。

そんな中でこの映画を観たのだから、
そりゃ面白くないわけがない。

原作の雰囲気も残しつつ立体になった原作キャラクターや、昨今の3dアニメっぽい原作とはまた違った可愛いテイストの新しいキャラクター達が原作同様忘れたことを忘れる大人になってしまったボクにもう一度幼い頃を見してくれる。そんな映画。
Megmeg

Megmegの感想・評価

3.4
小さい時に大好きだった
星の王子さまがモチーフになった作品。
原作の内容をベースに変人の隣人と女の子、お母さんとのストーリー。
世界観が崩されてなくて
心にしみるストーリー。
大人に観てほしい⭐️

このレビューはネタバレを含みます

原作通りなところと、この映画オリジナルな解釈なところがある。その原作との違いをどこまで受け入れられるか。
私は原作を読んで自分が考えていた解釈とは、全然違うお話だったからビックリした。特に大人王子が出てきてからの展開は本当に意味不明。

テーマは原作と同じだと思った。
だけど私は王子は無事星に戻ってバラと仲直りしてバラを愛してお世話して、自分の星をお手入れして、ずっと成長しないでステキな子どものままの王子さまだとずっと思ってた。羊にバラが食べられてないかなとか気になったりして妄想したりした。

それを、こんな夢のない脚本家の物語展開のために無理矢理大人王子にさせられて何もかも馬鹿みたいに忘れてしまってる骨と皮だけみたいな不健康な王子の映像見せられて悲しかった。
映画見てて「えっ…王子って成長するんだ…?」って思わず声に出して言った。


星の王子さまが自分にとって好きなお話だけあって、ラスト20分あたりからツッコミどころしかないやん。それまでは普通に面白かったしいい出来だったのに突然失速した。

まぁ…大人になった王子さまは見たくなかったよね笑
あれはあり得ないよ。言いたいことはわかったけどさ。原作の物語に夢見てるのに夢を壊すなよ、ってか王子どんだけ忘れてんねん、王子だけは忘れたらあかんやろ笑
いちばん忘れたらあかん人物が忘れてたら主人公が絶対忘れないわ!とか言ってても無理がある。

あと名前が"王子"なのに、僕は王子だって言って笑われるのはおかしいよね?
ほかにも"王"とか"うぬぼれ"とかいたやん。あいつらの名前はこの映画ではどうなってる。それならそれで最初から王子の名前名札で出すなや。
あといないキャラいたし。。点灯夫可愛くて好きなのに。。

おじいちゃんが救急車で運ばれるシーンはおじいちゃん死んだかと思って普通に悲しくなって泣いた。
riaa

riaaの感想・評価

3.0
原作とは程よく異世界で心地よかった。
大切なものは目に見えないに魅せられて。
まさ

まさの感想・評価

3.0
こういう映画は見終わったあとの自分が「大人になってしまったなあ」と感じてしまう。きっと子どもの頃に見ていたら、飽きずに何度も見返そうと思えるんだろうな。ストーリー性やセリフにそこまで重きを置かず、女の子と自分を重ね合わせて世界観に入り込めるんだろうな、と。でも今の私の立場はこの物語を見守る第三者の目線でしかなくて、いつからこうなったんだろうと思う。自然と大人になっている自分に悲しくなり、子どもの頃を恋しく思った。もし自分に子どもができたら、ぜひ子どもに見せたい作品だなあと思います。
凝った映像に見入ってしまう。ストップモーションアニメの雰囲気が好き。
今の自分には特別響くものはなかったけど、おじいさんと女の子のやりとりが素敵でした。
カモメ

カモメの感想・評価

4.0
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子様』のアナザーストーリーを題材としたフランス製作のアニメーション作品。9歳の女の子目線の現実は3DCGパートで、若かりし頃のおじいさんと星の王子様の思い出を女の子が想像した世界はストップモーション・アニメで製作されています。

○教育熱心な母親と一緒になって名門校への入学を目指す女の子。お受験は失敗し、最終手段として名門校の学区内にお引越し。学区内であれば自動的に入学できるので一安心かと思いきや、お隣さんはなにやら変なおじいさん。ちょっとした事件で被害を被った事もあり、真面目一辺倒な母親は隣人を毛嫌いしていたが……。

この作品は3DCGパートとストップモーションパートの別様な描きも見事ですが、さらに3DCGパートの対比もとても良かったです。
母親と暮らす家や街は窮屈で抑圧された大人の世界。画一的で無機質で直線的で色数も少なく寂しくつまらない。そこから壁を一つ隔てた先は、おじいさんのいる無秩序だな世界。雑然としつつも温かみがあり色彩溢れる豊かな世界。壁を抜けた先はパーッと明るくなり、温度感が一気に様変わりするところがとても好きです。

女の子の母親は、悪く言うと融通が利かないし支配的だけれど、女の子の事を第一に考えていると分るので、歯がゆい気持ちになります。
母親は大人で人生経験も積んでいるので、引かれたレールの上から脱線した人生の惨めさや辛さをよくわかっているからこそ、娘にはそんな人生歩んでほしくない。幸せな人生になってほしいと思う気持ちが強く、また母親自身も転落した人生を恐れている。
しかし、そんな失敗を恐れてばかりの味気ない人生ではなく、冒険心溢れるキラキラした世界もあるんだよ、とやさいく諭してくれるような良い作品でした。
ゆか

ゆかの感想・評価

3.4
原作は全く知らないけど、とても面白かった!おじいさんとの触れ合いがよかった。
satchan

satchanの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「星の王子さま」の原作そのものをアニメーション化した映画と思って見始めたので、冒頭に出てきたCG少女とママは一体何なんだ?と思ってしまいました。この2人が受験戦争で勝利する為の戦略が面白く、子供を持つ親として興味津々でした。面接に失敗してもプランBがあったり、勉強を計画通りできたかどうか、マグネットで管理したり、超過密スケジュール。少しは見習って、我が家にも応用したいと思いました。

そうこうするうちに、隣に住む変なジジイが出て来て、「星の王子さま」の物語を教え始めます。このジイさん、人ん家に穴あけといて、弁償するお金もなくて、部屋は汚いし、臭そうだし、最初はゲゲェって感じなんだけど、段々と味のある良い人ぶりを発揮してきます。ラストで入院する時は、あれ程最悪だと思ってたはずが、情がうつって、悲しい気持ちになりました。

狂信的な教育ママぶりが面白かったんですが、ママの声がレイチェル・マクアダムスと知って、さらに一層驚きました。穴の空いた壁をみて、相当なバトルがあるかと思いましたが、お金ないなら仕方ない、さっさと忘れて、勉強しましょっ!みたいなクールで素っ気ないところ、笑えました。

「星の王子さま」の物語を、おじいさんが毎日一枚ずつ破いて、プレゼントしてくれます。王子さま、きつね、バラ、ヘビたちの会話も、惑星にいる個性豊かな王様たちは、原作と同じ内容で綴られます。バラの声はマリオン・コティヤールで、ヘビはベニチオ・デル・トロとは、つゆ知らず、面白いわけです。懐かしく思うところもあれば、こんなに示唆に富んだセリフだったのかと、改めて再認識するような部分もありました。短いながら、読む度に何らかの影響を受ける小説です。冒険心もさりげなくくすぐられ、ワクワクしました。フランス語版の原作は無理ですが、日本語訳と英語訳を持っているので、読み返して、子供たちと見たいな、と思いました。
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