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リトル・フォレスト 夏・秋のplantseedsのレビュー・感想・評価

4.6
『自分の人生と向き合うために、戻ってきた』
(劇中)

気になっていた作品。
橋本愛さん、松岡茉優さんなど、今を代表する女優さんが出演。
ちょっとこれは、最近の中でマックスのセレンディピティでした。
刺さりまくり。

田舎になくなく戻ってきた、主人公いち子。
自給自足の生活を送る。

幼馴染のユウ太(三浦貴大)も、一度都会に就職するも、
田舎に戻ってきた一人。
そんな彼のセリフが、

「何もしたことがないクセに、何でも知っているつもりで、他人がつくったものを、右から左へ移しているだけのヤツほど威張っている。
薄っぺらな人間の空っぽな言葉を聞かされるのにうんざりした。」

そんな都会の、違和感に耐えられなくなり、
自分の人生を取り戻すために戻ってきた。

自分も、ただどこかで聞いたことを、あたかも自分が経験したことのように話していないのか?
どこかから聞いたことを、あたかも自分自身の経験とごちゃ混ぜにしていないのか?

頭でっかちになりがちな、現代、そして自分に、
痛烈に響いてくるセリフでした。

表現は自分自身の内部にあることを、こうやって可視化してくれる。
普段なら、通り過ぎてしまうことをこうやって気づかせてくれる。
やっぱり、こういう時間が映画だけに限らず必要ですね。
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