雨丘もびり

紙の月の雨丘もびりのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
5.0
わーやっちまったねーおくさーん!(大笑)

【だれにも止められないノンストップ・クライム・ムービー】
魔が差して、拍車がかかってしまったら、行くとこまで行ってしまう。
行ってしまえる梨花さん。
ぜんぜん、みじめじゃないです。
そうとう、どうかしてます(^^;)。

困っている人に奉仕することで、感謝されたい=自分を認めて欲しい。
度を越した承認欲求で人の境界を越え、鬼に化けた女の顛末。
そう、池松壮亮扮する大学生に惚れたんじゃない。たまたま目に入って、困っていた青年が、引き金になったということ。
ハジケたポイントを特定させない、ゆるゆる着々と狂ってゆく梨花を演じ切った宮沢りえが凄まじい。お勤め中のファンデの目の粗さw。

犯罪行為をエスカレートさせる主人公に、どこまで付いていけて、どこでお手上げになるか、自分の倫理観を試すのも面白い。
嘘の投資案件チラシつくってプリンターで刷りまくってるあたりで、さすがに自分で気づくだろー!やりすぎ(笑)。

私のニガテな大島優子が、私のニガテな感じのコ役で素晴らしかったw。
very nice.吉田監督

吉田監督オトナな映像を撮るようになったねーとびっくり。抜群に観やすい。
それでも最後は、やっぱり吉田節。このイビツなHappyEnd最高www。
めっちゃ拍手です。とても痛快でした。
外回り営業はヒール履かなくて良いんだ。いいなー走れて。