黒川

ライト/オフの黒川のネタバレレビュー・内容・結末

ライト/オフ(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

Twitterで見たスチルがカッコよかったので観てみたんですけどなんか物足りない。ちなみに冒頭の工場でおばちゃん従業員が変なのを目撃するシーンです。終始あんな感じで不特定多数がなにかに怯えるのかと思ってたよ。物足りなさの原因としては精神を患っているオカーチャンが終始普通っぽいのと、ダイアナとオカーチャンの表裏一体性が薄いからか。地下室で見た壁の文字の意味も結局何かよくわかんねえし(ダイアナが書いたのはわかるんだけどまだ暗闇にいるとか救いがほしそうなところ)、もっとそこから掘り下げていくものとてっきり。

ちょっとリングとイットフォローズを思い出したんですけど、リングはなんだかんだ貞子という霊能力者の存在とどうして彼女が怨霊になったかを描いていたし、更には一応一作目で彼女の遺体は見つかり抱きしめてもらえたわけです。後者も(初めて観たときはなにこれ??だったけど)静かに追いかけてくる謎の人物たちが不気味で、その解釈を視聴者に委ねた(委ねられたところで丸わかりなんだけど)存在であったため色々楽しく考察する余地があったんだと思ったり思わなかったり。これ観てイットフォローズの評価が上がるとは思わなかった。ガバガバ雰囲気映画だと思ってたけど、あの緩くてかつオシャレな雰囲気にキモい追跡者の不気味さがコントラストになってたんですね。
話を戻して、本作に出てくるダイアナですが、彼女は過去に存在し、なんかよくわかんねえ実験の犠牲になったけど実は生きててオカーチャンのそばにいるよって青山テルマかよ。一応観てれば意味はわかるしオカーチャンの位置付けもどういうものかってのはわかるんだけど、まあなんか詰めが甘い。ダイアナにオカーチャンがなにをしたのかっていうのは彼女から逃げた(ダイアナ実験で消えたし仕方ないじゃん)ことしか言及されず、だからといってダイアナへの悔いとかもなさそうに最後はバキューンで誰も救われねえし。っていうかDV彼氏に怯える彼女っぽい関係にしか見えず、親友でもなければオカーチャンいうほど狂ってない。ダイアナ不憫や…暗闇でしか動けないし見えないという素晴らしいモチーフがただのびっくりおばけに成り下がり最後はよくわかんねえ着地点。なんだったのこれ。

お姉ちゃんの部屋に貼ってあったポスターにメタラーはニコニコできるけど部屋の出番そんなにない。MastodonとA7X人気あるよね。僕はToday Is the Dayが好きです。
黒川

黒川