Otun

ショート・タームのOtunのレビュー・感想・評価

ショート・ターム(2013年製作の映画)
4.7
あーーーっ!何やこれ。
スゲスゲスゲスゲーッ!
こりゃあ、やられた。やられました。まくりまくりました。

家庭に事情のある、10代の少年少女の保護施設、ショートターム12での日々を写す。

10代の少年少女の不安定な心が、繊細な物語。常に揺れ動く撮影。バキッとした輝きと陰影の強弱のついた照明。
何より、こぼれ落ちる彼、彼女らの切実な行動により、瑞々しく。
いや、子供だけぢゃない。大人、だって。

もし、傍に悩んでいる人がいたら、話を聞いてあげたい、とか。
もし、傍に悲しんでる人がいたら、そっと肩を抱いてあげたい、とか。
きっと貴方だけじゃない、俺だってそんな事があったと伝える、とか

人間っつーもんの持つ、超本質的な、超普遍的な、優しさとか思いやりとか。
つまり、かけがいのないもの。胸が、詰まる。


フィルマークスでやたら評判いいので、ほぼほぼ何も知らずレンタル。私持ち前の天の邪鬼を発揮し『ほぉ、そこまでか。本当かぁ?ままま、お手並み拝見シマショ』なんて思っての、初見。

超絶カウンター。顎外れた。
そして、猛省。土下座したい。いや、する。
もう、今、土下座する。はい、今、してます。土下座なうです。しました。文字だけぢゃなく、しました。はい、マジでちゃんとほんと土下座。

んで、観て思った。ノンフィクションでも、日本でも、つか世界でもか、こんな風に優しさが拡がればいいのに、とか。

シンクロニティの少女がラスト、彼女に告げる、あの本音とか。
そして、大ラスの変わらずの日常からのスローモーションとか。
ああ。ああああ。あああああ。

この映画観れて良かった。
41歳、独身おじさんのセンチメンタルジャーニー。
『ショート・ターム』。
Otun

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