竜平

ゼロの未来の竜平のレビュー・感想・評価

ゼロの未来(2013年製作の映画)
2.9
何やらコンピューター技術で溢れ返っている未来の世界、大企業マンコムに勤める秀才プログラマーの男コーエンがある日「ゼロの定理」の解読という難解な仕事を任せられるが、やがて一人の女性と出会うことから自身の日常やら人生やら価値観やらと向き合っていくことに。

という感じのあらすじを前情報としてあらかじめ入れておくべきな気がする、から、書いておく。ヘンテコ未来のヘンテコ設定、その説明もとくに細かく為されないまま進んでいく序盤。専門用語のようなチンプンカンプンな名詞が結構たくさん出てくるんだけど、そもそも現実に存在するものなのか、知識のない(もとい学のない)俺にはちょっとわからなかったってゆー。エンティティって何?みたいな。主演がクリストフ・ヴァルツで、他にも要所要所で出てくる有名キャストたち。クリストフ・ヴァルツの「なんか変な人」っぷりは本当に見事、でテリー・ギリアム作品らしいクセの強い登場人物たち含め、こーゆーのはやっぱり見入ってしまう。奇抜で楽しいセットや小道具もじつにギリアム作品らしいし、視覚的に楽しい。それだけでも一応は見てられるんじゃないかなと。

後々理解が追いついていくかと思いきや本当に最後までよくわからず終わってしまって、個人的には俄然消化不良。SF的な、哲学的なおもしろいことを言ってるようでもあり、しかしそこらへんの話題が好きってな身としても、やっぱりよくわからんってのが正直な感想。主人公の主語がとある時点まで「私たち」だったり、また「ゼロ」「無」への言及だったり、興味深いところ、考察の余地はありありなんだけどね。他の人の解説を読むなどしてそのうち理解しようと思う、そのうち。
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