mh

HUNGER ハンガーのmhのネタバレレビュー・内容・結末

HUNGER ハンガー(2008年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

死ぬまで行われたIRAメンバーによる壮絶なハンガーストライキの話。
のちに「それでも夜は明ける」でオスカー監督となるスティーブマックイーンの長編デビュー作。
北アイルランドから自治権を取り上げたイギリスに対する抗議に加え、ときの首相サッチャーがIRAメンバーを政治犯と認めないことに端を発した抗議とのこと。
前半はハンガーストライキに加え、全裸、糞尿による抗議と絵面が凶悪。食事中には絶対見ちゃダメなヤツ。
説明を省いているので、こいつ誰なのか、なんでこうなってるのかが、じわじわわかるうまいシナリオ。
後半になると次第に事情が飲み込めてくる。
フィルム一巻のほぼ上限である17分に及ぶ、主人公と神父の長回しがすごかった。自然体ながらも緊迫感あふれるシークエンスに仕上がってる。
本当に痩せていってる役者さんも壮絶。
史実では結局、十人がハンガーストライキで命を落とす。1981年とそんな昔の話ではないのがまたショック。
最後にググって、作中では説明されなかった行動がすべてわかってすっきりするという、変なカタルシスも味わえた。
車両の下をのぞき込むのは刑務官がIRAメンバーに狙われていたため。
私服を着る自由を勝ち取ったのにふたを開けてみれば、私服ではなく支給の服でもうぶち切れたとか、なんだかんだで説明されないとはっきりわからない。
たしか「栄光への脱出」でも、死ぬまで行ったハンガーストライキが出てきたね。
スティーブマックイーンすごいね。「それでも夜は明ける」も見ようと思った。
面白かった!
mh

mh