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マルケータ・ラザロヴァーのeop421のレビュー・感想・評価

マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)
4.0
世にはまだ観ぬ傑作がまだまだあるんじゃないの?と思えて仕方ないです。大人の事情やなんやかやで封印されてしまった良作が埋もれてたら、掘り返さねばなりませんよほんとに…。
55年前の作品とは思えぬ壮大なスケールで圧巻の一言。冒頭から惹きつけられます。なんで今迄日の目をみなかったのか首をかしげてしまいます。役者の演技も素晴らしいですが風景も見逃してはいけません。非常に美しく、かつなんとも言えない恐ろしさもあります。2年間作品の舞台である13世紀と同じ条件で役者達と暮らしながら撮ったそうです。馬が役者さんに甘える仕草をする所があってそのせいなのかな、なんて思ったり…。観ていて『神々のたそがれ』が思いおこされました。あそこまで混沌とはしてないけれど同じ中世的な世界観だからでしょうか。目で演技するとはこのことだな、と思う印象的なシーンがありました。凄い眼力で吸い込まれるよう…。時折ナレーションが入りお話の背景などさらりと語ってくれるのでこの手の作品にしては難解ではないですね。
暑さの中道に迷ってしまい映画館に着いた頃にはフラフラな感じに…。フラフラなまま映画が始まってしまいましたが映像がパーッと目に入るや目が覚めたような感じがしました。不思議です。でも終わった後はグッタリしてしまいました…。
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