黒川

裁かれるは善人のみの黒川のレビュー・感想・評価

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)
3.7
原題はリヴァイアサン。ホッブスの著作を下敷きに、ひたすら生きる人々をヨブ記に記される海の怪物が飲み込む。先祖伝来の土地は革命で国家のものとなりその後また個人の元に戻ったが、自由になった個々人は利益を求めそれを権力でまた手に入れようとする。抗う人々と権力者の構図という普遍的なモチーフはリアリズムを以って観る者にも牙をむく。一度宗教を捨てた国で主は人を救うのだろうか。朽ちた船は人々の欲を象徴するようで、対をなす鯨の骨は人間のその死というさだめと抗えぬものを表すのだろう。
この後めちゃくちゃウォッカ飲んだ。そして二日酔いで死にかけた。
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