一夢

だれのものでもないチェレの一夢のレビュー・感想・評価

だれのものでもないチェレ(1976年製作の映画)
2.8
幼女へのいたずら疑惑がかけられる映画の次に、衣服すら与えられずに育てられる孤児の少女の映画を持ってくるとは、やるな。新文芸坐…!
上記は本来なら悲壮感全開の設定だが、そんな状態でも養子のチェレは農場で元気に牛と戯れていたり、冒頭からは全く嫌なオーラが出てこない。

しかし、舞台となっている時代背景が明らかになっていくにつれ、当時の孤児達の置かれた状況や、その引き取り手が何を目的に養子をとるのかが分かり始めて、だんだんと嫌な気持ちになってくる。

終わり方も含めて話全体を通すと、嫌な映画という風には感じられなかった。
「蜜蜂の囁き」が好きな人にははまるのではないだろうか。「禁じられた遊び」に通じる子供の純粋さも見受けられる。
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