一夢さんの映画レビュー・感想・評価

一夢

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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

「Xのおばあちゃんは確かにキャラ立ってて怖いけど、前日譚やるほど魅力的なシリアルキラーか…?」と思いつつ鑑賞していたら、前日譚の時点で相当やべーやつで驚きました。
『X』に出てくる「ブロンドが嫌い」と
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X エックス(2022年製作の映画)

4.1

70年代のテキサスを舞台に、車で旅するチャラくて若い男女が、立ち寄った農家で地獄のような恐怖に遭遇する…という、『悪魔のいけにえ』へのリスペクトっぷりが素晴らしい映画でした。

かといって単純に『悪魔
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.5

「全く救いのない映画」とだけ聞いていたのですが、予想以上に救いがなくて笑ってしまいました。「便りのないのは良い便り」という言葉もあるように、死ぬシーンの描写がなければ「ワンチャン生きているかも…」と、>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.9

「そういえば観たことないけど、有名すぎて大体内容知ってるから良いかな」的な感想でずっとスルーしていた映画ですが、やはり「サメ映画」の元祖はダテではなかったです!

もはや「サメ映画」がジャンルとして確
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ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.8

アニメ『チェンソーマン』OPの元ネタになっているという理由で鑑賞。「果たして今自分が生きて、感じているこの世界は現実なのか?」というアイデンティティクライシスを題材とした映画は多いですが、その中でも傑>>続きを読む

レオン 完全版(1994年製作の映画)

3.3

名作が多い90年代映画の中で、そこまでハマれなかった作品を、リバイバル上映で10年ぶりくらいに鑑賞。劇場で観るのは初めてでした。

「普通に面白いな〜」とか「レオンの最期の台詞カッコいいな〜」とか「エ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.1

親子関係のギクシャクしていた父子家庭、突如失踪してしまった娘を父が探し求める…というストーリーなのですが、お父さんのSMSやSNS、Googleをフル活用しての特定や調査がめちゃくちゃリアルで、現代な>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

3.8

「事実を元にした胸糞映画」を観る度に「こんな酷いことが事実であってたまるか…」と絶望するのですが、本作もご多分に漏れず最悪(映画としては褒め言葉)でした…。

聴覚障害学校で繰り広げられていた生徒に対
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.6

原作漫画は全てリアルタイムで通ってきた勢なのですがアニメは全く通っておらず、今さらアニメの1期から観始めて、流れで映画も観てしまいました。

ジョジョもそうでしたけど、ここ数年で「原作漫画で描写されて
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.1

「子供の無邪気さが一番怖いですよね」系スリラー。善悪の区別が曖昧な年頃の子供たちがもし、超能力を手に入れてしまったら…と、色々考えさせられる内容でした。

『ブライトバーン』もそうですけど、子供にとん
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.1

この手のジャンルを見るたびに、やっぱり怖くて強いのは「父親」でなく「母親」なんだなぁ…と、改めて実感します。たまには狂ったお父さんや、頼りになるお父さんを見てみたいです。

生まれつき多くの病気を持っ
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成れの果て(2021年製作の映画)

4.1

「とんでもない胸糞映画」と聞いて観てみたら、確かに結構な胸糞映画でした…。登場人物が(表面上は)悪い奴ではないけれど、全員致命的なクズ要素を1つは持っているのがキツいです。
なんなら、序盤から捲し立て
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スマイル(2022年製作の映画)

4.1

「笑顔は怖い」ということを再認識させてくれただけで、ホラー映画界にはお釣りが来るくらいの発見だと感じました。

「怒り顔」や「泣き顔」を怖いと感じることもあるけれど、「薄気味悪い笑顔」の怖さというか、
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テルマ(2017年製作の映画)

3.5

「北欧のホラー映画は総じて美しい説」あると思うのですが、やはり雪と血の対比が映えたり、美しい自然や家具とホラー要素が、絶妙にマッチしているのでしょうか…??

そして同じくホラー映画の鉄板「少女から女
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ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

3.4

いわゆる「バディもの」まではいかない「悪友もの」の傑作映画でした。口の悪いイギリス人の軽口が大好きな人はかなりハマると思います。

お世辞にもストーリーと言って良いものはあまりないのですが、悪ぶってい
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ムカデ人間3(2014年製作の映画)

2.6

「お祭り系クソ映画の頂点」を観てしまった感が強いですね…。1と2で主演を務めた俳優たちが装い新たに出演している点と、2と同じく前編の映画を鑑賞するシーンから始まる…という要素は好きなのですが、個人的に>>続きを読む

ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)

4.0

ホラー映画における「母は強し」と「母は怖し」の2大設定が一度に楽しめる、欲張りセット的な映画です。いきなり話それますけど、なんでホラー映画には「強くて頼りになる父」と「ホラー的要素で怖い父」がほぼ出て>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

人によって好み、というか評価分かれるだろうな…と確信した1本。自分は劇場で観たので、例のシーンの瞬間も「おぉ…」と神妙な面持ちになりましたが、誰か一人が吹き出していたら、自分も笑っていたと思います。>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.4

映画を観るに当たって、原作小説を先に読もうか迷った作品ですが…どちらも未経験の人には、絶対に「小説」から入ることをオススメします!

映画を作成する際に監督も「小説ならではの良さ」の再現は諦めて、映画
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

今年の映画館納めは目黒シネマさんでの『ショーシャンクの空に』と、この作品になりました。『パルプ・フィクション』はイメージ的に、映画を少しかじった人間ほど「にわかと思われそうで、あまり好きとは言えない」>>続きを読む

バビロン(1980年製作の映画)

3.8

イギリスの音楽映画(特に80年代が舞台のもの)というのは得てして「いつまでも子供ではいられない青春のほろ苦さ」が強調されたエンディングになる傾向が強いのですが、今作も舞台は80年代で、主人公たちは移民>>続きを読む

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

3.8

映画を観ていると「あっ、これヤバいルート入ったやつだ…」と、嫌な予感を察してフラグ回避を祈ってしまう瞬間が度々訪れるが、この作品ではよりによって最悪ルートが見えた瞬間に、2人の少年の友情を感じさせる穏>>続きを読む

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.8

思春期の少年たちの忘れられない夏を描いた作品…と思っていたけれど、まさかこんな意味での「忘れられない夏」になるとは思っていなかった…。

近隣で発生した失踪事件の犯人探しに夢中になる少年たちが主人公と
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.2

鳥が出てくる胸糞映画を観たその日に、主人公が「すずめ」の映画を観て、鳥に関する悪いイメージを払拭するテク。
もう今後10年以上はどんな作品を発表しても『君の名は。』と比較されるであろう新海誠監督だけれ
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

4.1

その手のジャンルの代表格といえば、やはり『キャリー』だと思うけれど、思春期の子供たちの鬱屈とした感情や悩みに呼応して、邪悪で不吉なエネルギーが胎動していく…という設定は、なぜか少年よりも少女との親和性>>続きを読む

ロックンロール・ハイスクール(1979年製作の映画)

3.3

ロックンロールに熱狂する若者VSロックは青少年に悪影響を与えると確信する親世代は、いつになっても崩れない(崩れてほしくない)鉄板の構図。それだけに学校の音楽の教科書に「ほら!これがロックの名曲だよ」的>>続きを読む

反逆のパンク・ロック(1983年製作の映画)

4.0

海外映画に出てくるパンクスは典型的な悪者として描かれるか、公序良俗を乱す代わりに、仲間を大事にし、情には熱い…というマイルドヤンキーのハード版として描かれることが多いが、今作は後者。そしてこの構成であ>>続きを読む

ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.0

途中まで面白かったのに、拭えない違和感が強くなってきてしまった残念作品。突出した想像力と文才を備えているにも関わらず、学校ではパッとしない低カースト層に位置する女子が、音楽ライターとして自身の才能を開>>続きを読む

ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

3.3

徹頭徹尾、主人公および周辺人物が下品だったけれど、なぜか不快にならないスタイリッシュさを感じさせる下品さ。冒頭のタイトルデザイン含むカメラワークも、The 90年代以降のアメリカ映画的な演出を感じさせ>>続きを読む

オーディション(2000年製作の映画)

3.7

妻に先立たれてしまった中年男性が数年後、思春期の息子に発破を掛けられて再婚を決意。理想の高い男性は映像会社の知人の協力を得て、再婚相手を「架空の映画のオーディション」参加者の中から探そうとする…という>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.8

序盤は「何かが蠢いている」系の王道ホラー・サスペンスだったのが途中から起動が変わり、良い意味で「ジャンルがコロコロ変わるホラー映画」という印象の一本。

後から考えると、謎の殺人鬼の挙動やら何やらに伏
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

5.0

『ホット・ファズ』で大爆笑しつつ胸が熱くなって、『ショーン・オブ・ザ・デッド』で褒め言葉としての「才能の無駄遣い」を体験してエドガー・ライト監督に大ハマりした自分は『ワールズ・エンド』で軽くガッカリし>>続きを読む

ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

4.1

陰鬱な空気を纏った80年代イギリスにおける、悩める若者の代弁者的バンドとしてThe Smithsを認識している人であれば「英国では大人気だが、その根暗さが原因で米国では全くウケなかった」という説明を耳>>続きを読む

天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)

3.5

1が名作だった映画が2でコケるのはお約束だけど、ターミネーターの前例もあるからな…と思って恐る恐る鑑賞したら、思いの外良かったというのが第一印象。

若かりし頃のローリン・ヒルを筆頭に、アメリカのクソ
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.2

なぜか今まで『サウンド・オブ・ミュージック』と被っていて、スルーし続けていた一本。鑑賞中に「音楽って良いなぁ…」と感じる作品は少なくないけれど、本作は「歌うって良いなぁ…」と感じずにはいられない名作。>>続きを読む

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