はまたに

パシフィック・リム アップライジングのはまたにのレビュー・感想・評価

2.8
パシフィック・リム待望の新作!

でもね、あたしゃゆるさないよ!!!

オレの中の浅香光代が咆哮する。2013年のマイベストの続編がこんなんでいいのか。デルトロ降板すんなよコノヤロー! オレの中のビートたけしも呼応する。

いやー、これ下ネタの論理を地で行くトホホ作だよ。シモより笑いが上回れば総取りで面白く、下回ればただただ不快。これも同じで、ツッコミどころ満載なのはアクション映画のお約束として、それを吹き飛ばす熱量とか高揚感とかがあればオールオッケーに転じるところ、今回は見事にずっこけている。「こまけえこたぁいいんだよ!」で全てを薙ぎ倒したのがまさしく前作だったんだけどなー( ˙-˙ )とこの表情。

この「どこまでが許せてどこからがあたしゃゆるさないよになるのか」の閾値は個人によって違うのだけれど、今作については僕はだめでした。


(で、こっからネタバレ)
そもそも前作のキャラをあんな物みたいな雑な扱いしたらいかんし、身を挺して送られた情報が最後の逆転劇の布石になるわけでもなくなんのこっちゃわからんだけだったし、前作に続いて今回も主人公に華がないしドラマ性もないし、あのお飾りみたいなラテン美女マジお飾りだし、中国の美女社長は傲慢なんだか優しいんだかわからんし、前作の中華イェーガーみたいな味わいというかクセが今回のイェーガーにはないし、女の子もそのライバル女子も中東系の男の子も背景が薄いし(キングスマンみたいな修行シーンがあれば別だったかもしれないけど)、だから脇キャラにさしたる見せ場がないし、そもそも主人公の物語にしたかったのか主人公から新世代に継承していく物語にしたかったのかの焦点が存在しないし、富士の麓のヘンテコ東京については何とも思わなかったりカイジューの巨大化はそれなりによかったけど、エンドロール見ながらやっぱりあのキャラのその扱いはいかんやろって感情に戻って「はぁ?」が勝るし、勝る理由はそれを上回る大熱闘がなかったからだし、総じて残念だった(ここまで息継ぎなし)。


とりあえずこの点数はイェーガーが画面で動いて戦ってる「それ自体」に対してであって、映画としてはあたしゃゆるさないよ!!状態なのでした。

3があるなら取り戻せ!
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