Kou

パシフィック・リム アップライジングのKouのレビュー・感想・評価

3.4
《毎週 月(水)金 21頃更新》
映画好きな友人が久々に帰省したんですが
その日、お互いの映画欲がやたら高かったので
「とりあえず休日の間に5本観ようぜ!」
と勢いとノリで鑑賞することに。
というわけで今回は『8時間耐久映画鑑賞』
の第1弾のレビューになります。

(新作の『ボヘミアン・ラプソディ』や
『ファンタスティック・ビースト』も
観に行ったので後々レビューあげます!)



「監督が魅せたいもの」と「僕らが観たいもの」

もうね、これにつきます。
これがあまりにも乖離してたから
こそ酷評されていたんだと、
実際観てしみじみと感じさせられました。
前作が面白かっただけに本当に残念です。



もちろん、しょうがない部分もあるんですよ。
監督の降板とか、脚本家の度重なる変更とか。
でも、それにしたって酷い。
一体、どこに行ってしまったのか。
前作の『熱烈』『重厚』『疾駆』な展開は。



ゴールデンタイムは始まってからの40分間のみ。
場面でいえば「晴天のビーチでの戦闘」と
「謎の機体がシドニーを襲撃する」ところ。
この一時間にも満たない短い間だけは前作と同じ、
もしくは前作以上の良シーンでした。



まず、ロケーションに関しても『SW/ep8』や
『ローグワン』を彷彿とさせるような
(戦闘をイメージさせない、クリーンで相反する)
ロケーションが素晴らしかったし、
謎の機体オブシディアン・フューリーの
登場にも度肝を抜かされました。
あれは『エヴァンゲリオン』からの
オマージュも入ってるんでしょうか。
(ロボット×エイリアン)という
男からすると最高の組み合せでしたね。
・・・ただ、そこからはどんどん尻すぼみに。



この『パシフィック・リム』の魅力って
『鈍重』なところだと思うんですよ。
動きは鈍いけど重みのあるイェーガーと
敵の罠にはまっても、片腕がなくなろうとも、
なお立ち上がろうとする(情熱)があるからこそ、
観客は「頑張れ!ジプシー!」となるわけで。



本作のようにワンパンチ(アテナが真っ二つになったり、ラストの垂直落下しかり)で決まったら意味がないんですよね。
イェーガーと観客が一心同体になって
燃え上がる展開がなくなっちゃうわけなんで。



後は、脚本が浅い。いや、本当は
深く練られてるのかもしれないんですけど、
全然映像で伝わってこない。
ポッと出の相棒(少女)にポッと出の候補生。
とにかく説明が足りてない。
前作は、脚本が浅いんじゃないんです。
浅く“してる”んです。本作はその違いが
分かってないように感じましたね(何様)



昨今の巨大生物映画ブームや、
東宝の「モンスターバース」シリーズと、
2019年以降も続々と巨大モンスター
映画は制作されていくはず。
もし、今後続編があるなら次は
前作の良さと今作の良さを合わせて、
より良い作品を作って欲しいですね。



ギレルモ監督、次こそは劇場で聞かせて下さいね。
『ロケットパ────ンチ!!!』

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『パシフィック・リム』の日本への
リスペクトとイェーガーの造形、
ほんと好きなんですけど分かる方います?😆
レビューでは厳しいこと書いたけど、
続編頑張って作ってほしいなあ。
やっぱりハリウッドで、世界で、
こういった『ロボット映画』が
広まっていくのは素晴らしいことだと思うので。



(以下愚痴です)
本作に出てくる日本。あれは「ニホン」であって
「日本」じゃないですよね。
昨今のハリウッドの中国推し本当やめてほしい。
資金とか色々事情はあるのは分かるけどさ…😥
第一『トランスフォーマー』もそうだったじゃん。
中国を無理に絡めた結果、4作目酷かったじゃん。
後半、広告だらけだったじゃん。
だからこそお気に入りの『パシフィック・リム』
にはああなって欲しくないんだよね。
なんかどうしてもモヤっとしてしまう、
どうにかならないものでしょうか・・・



(もし昨今の映画事情が気になったなら、『町山智浩が語る トランスフォーマー/ロストエイジが映画界に与えた衝撃』を拝見してみてください。面白くて分かりやすいのでオススメですよ。)



2018年5月下旬 46本目
2018年11月22日 74本目
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