饂飩粉

フランキー&アリスの饂飩粉のレビュー・感想・評価

フランキー&アリス(2010年製作の映画)
3.6
 実は2010年の映画らしい。だからハル・ベリーがX-MEN最新作の頃よりも若くて露出度高いのか!
 ストリッパーという役ではあるものの、『ソードフィッシュ』で見せたような「あまりにナチュラルすぎる上半身ヌード」といったサービスはナシ。
 あくまで話は実在した人物の話を元にしているので、見所はハル・ベリーのおっぱいではない(谷間は散々強調されるのだが)。
 ハル・ベリー演じる主人公フランキーは解離性同一性障害(馴染みのある言葉で言えば多重人格者)であり、物語は彼女がある医師(ステラン・スカルスガルド、かわいいおじさん)と出会い自分の症状に気づくことで始まる。
 多重人格をモチーフにした映画は数あれど、この映画は実話を下敷きにしている。なんとアフリカ系アメリカ人であるフランキーには、人種差別主義かつ白人の人格が存在しているのだ。
 彼女の名はアリス。アリスは如何にしてフランキーの中に生まれたのか? 物語はその謎を解明していく。

 この映画、どうやらハル・ベリーの演技が高く評価されているらしい。
 確かに人格が入れ替わったときの別人っぷりは流石と言うほかない。クライマックスではワンカットで人格が次々に変わっていくという地味ながら高度な演技力を要するシーンもあり、圧巻。
 話自体は実話を元にしているし、多少脚色されているのだろうけどまあ予定調和。特にアリスの謎は途中で先が読めてしまうのだが、そこはハル・ベリーの演技力でカバー。あとステラン・スカルスガルドのお茶目な可愛さでもカバー。
 伏線なんかはかなりしっかりしているので、退屈しない良い映画でした。
饂飩粉

饂飩粉