ぴのした

マイ・インターンのぴのしたのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
4.0
「若者と年配者の対立」は人類の歴史が始まって以来ずっと問題とされてきたけれど、この映画はそれを見事に解決して見せている。

主人公のベンは70歳のやもめ暮らし。日々の生きがいを探して若者主体のベンチャー企業のシニアインターンに応募する。インターン先は、IT機器を自在に操り私服で仕事をする若者たちでいっぱいで、昔ながらのスーツにネクタイの仕事人間のベンはそんな社内で浮きまくり!若くして会社を大成功させた女社長アンハサウェイも最初は老人のベンに偏見を持つも、次第に経験豊富なベンを慕うようになり…って話。

これは特典映像がすべてこの映画のいいところを全て網羅して説明してくれているんだけど、「若者と年配者がお互いに対等な立場で学び合う」っていうテーマが素晴らしい。

ベンはマックの使い方からフェイスブックの登録の仕方まで若者たちに教えてもらい若くして成功したアンハサウェイを尊敬し、若者たちは人生経験の豊富なベンに「ハンカチは泣いている女の子に貸すためのもの。」「クラシックは不滅。」など人との付き合い方を教わる。

若者たちも「老人の言うことなど…」と否定することなく、ベンも経験があるからと変に偉ぶることなく、お互いを尊重するできるいい関係が会社に、それぞれのプライベートにいい影響を与えていく…。それを普通に描いているけど、現実だとなかなか難しい姿勢だよね。

ところで、あのベンチャー企業の雰囲気がすごいリアルで、ベンチャーのバイトの採用テストに行った時のこと思い出して(秒で落ちた)「うわあっ」てなった笑。オフィスにしきりが全くなく、壁にオシャレな会社名のロゴがあって、一部では誕生日会とかしてたり、社内に犬がいたり…みたいな。こういうバリバリベンチャー感、僕は苦手だなぁ笑