塩辛亭ショッパイ

沈黙ーサイレンスーの塩辛亭ショッパイのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.2
お得意の「金と薬に溺れるギャング興亡史」はなりを潜め、今回は宗教にまつわる〝考えさせられる〟お話を描いたスコセッシ。
〝没落ギャング〟ではなく〝転ぶキリシタン〟とな。パターンは同じでも、まるでトーンが異なる。例のごとく裏切り者が出てくるけど、全然トーンが違うじゃん。トーンが。トーンがよぉ。

いつもは銃で粛清するところが、今度は長きにわたる拷問。良きところでアガるヒットソングが流れるどころか、ノーミュージック(自然音)。ほんとに監督スコセッシィ??
くりぃむしちゅー上田なら「ブァハハ!加藤あいと阿藤快くらい違うわ!!」ってツッコむに違いない。

 日本人キャストも信じられない。 マンションの9階から落ちて入院中してたはずの窪塚洋介さんがなぜここに? たまにインスタでレゲエライブの宣伝をしていた窪塚洋介さんが、なぜこんなところに!? 見た目ハンパないビッチ臭漂わせながら、ブログ見たらめちゃくちゃ料理上手くて家庭的な嫁を持つ窪塚洋介さんがなぜキチジロー役に!? なぜスコセッシの映画に!?
とはいえ、1度死の淵を見た男の演技やっぱり天才だったのだけれど。

感想はただただ「考えさせられる作品でした」しか浮かばない。
ただ、この映画の出来がヤベェことはわかる。説明はできなくとも、なんかすごい傑作なのだろうと言い切れる。正直、全く見ていない状態でもわかる。内容知らなくても人にオススメしちゃう。「スコセッシだから面白いに決まってんじゃん」と。これも信仰と呼んでいいのでしょうか。
塩辛亭ショッパイ

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