塩辛亭ショッパイ

WAVES/ウェイブスの塩辛亭ショッパイのネタバレレビュー・内容・結末

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

いい作品なんだけど、ちょっと刺そうとしている感が出過ぎている気がする。観客の「音楽刺さる〜映像映えるぅ〜」を欲しすぎてないカナ?😅

〝ミュージカルを超えるプレイリストムービー〟というキャッチコピー、〇〇を超えるとか言っちゃうあたりに、製作陣の鼻息の荒さがフンガフンガ伝わってくる。

お兄ちゃんが自分の彼女を殺めてしまったパーティーに向かう車中、カニエウエストの曲の歌詞「俺は神 早くマッサージしろ 早く3Pをやろう 俺は神 俺は神」っていちいち字幕で出てくるの、プレイリストムービーすぎて笑ってしまった。みんなで集まって乾杯するシーンでは、「派手に騒ごうぜ」の歌詞をはめていた。

もはや「曲に合わせて映像を作っちゃってる」という、プレイリストミュージックの本末転倒に陥ってやしないだろうか。

まず「流したい音楽」があって、そこに「物語をあてがう」もしそんな呪縛的構造があったとしたら──。

ケンドリック・ラマー、カニエ・ウエスト、エイサップ・ロッキーetc…イカつめなヒップホップのラッパーの曲ばっかり流したがゆえに、お兄ちゃんは人を殺さざるをえなくなった可能性、あるくない?音楽のイカつさに主人公の内面が引っ張られて。

テイラースウィフト、リアーナ、エドシーランばっか入ったプレイリストだったら、ケンカはするけど最終的に彼女とゴールインだったかもしれない。残念なり。
塩辛亭ショッパイ

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