そのじつ

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男のそのじつのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

YouTubeで動画を見る程度のミーハーファンです。そんな奴の感想として。

キング牧師襲撃後の街でのライブやベトナム慰問のエピソード、「俺の客は黒人だ」と言った彼の歌が肌の色など関係なくガンガンファンを増やし影響力を広げていく所、カッコ良かった。

若きJBが歌い始めるシーンも素敵だった。
レコードもラジオも持たない彼が教会で聞いて覚えたゴスペルソングを刑務所で歌うシーンはジンとくる。その後舞台に立つようになり、ゴスペルソングが彼の体からあふれたリズムでどんどん変化していくさまは胸が踊る。

周囲の人の活躍も良かった。JBたちにレコードを作らせたキングレコードの人が「なんじゃこりゃ?Aメロは?」と首をかしげる社長に「これはそういう音楽じゃないんです!」とヘッドホンをかけ直すシーンや、ダン・エイクロイドが「お前の音楽を信じているさ」とJBにいうセリフなどもカッコイイ。

カッコイイ。ラストも感動的。けどキレイすぎる気がした。
私がJBに心惹かれる部分は、あの獣じみた動き、パワー、シャウト、私生活までも含めて、制御不能な暴走機関って感じのところだ。(これは私が音楽ではなく、動画を入り口に彼に惹かれたからかもしれない)

ムショの出入りを繰り返しバンド内や女がらみの揉め事のドロドロも数知れずな男のアンビバレンツな魅力を見てみたかったんだよなぁ。

役者さんの歌やダンスのパフォーマンスは良かった。声の感じや顔の雰囲気も出ていた。だが終始優等生の理知的な目の色をした彼は、私が思うジェームス・ブラウンと違った。

哀しい目の色をしたボビー役の人が素敵だった。
そのじつ

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