GreenT

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイのGreenTのレビュー・感想・評価

1.0
ベッド・シーンで寝た(笑)

ダサダサ/ヴァージンの女子大生が、若い企業家と出逢い、彼の倒錯した性癖に染められていく・・・みたいな話を期待していたのですが。

ダサダサの女の子はEnglish Lit.(英文学)専攻という、激しく薄っぺらいステレオタイプにまず笑ったのですが、後で調べたら原作本もすごい評判悪いらしいっすね。

若い企業家はクリスチャン・グレイって名前で、27歳らしい。タイトルの “Fifty Shades of Grey” ってのはこのグレイさんの「色んな面」って意味なんだろう。どんな面があるのか見せていただこうじゃないですか。

若くて金持ちでやり手のビジネスマンなんだから、女には困らない。が、クリスチャンはダサダサのアナに魅かれる。上流階級のフェイクな女には飽きたのか。良くある話ですよね。

なんだけど、クリスチャンはアナに「この契約書にサインしない限り手は出さない」と、早くセックスしたいアナを焦らす。金持ちだから、関係を持った女に「あの人変な性癖があるわよ」なんて吹聴されると困るから?

クリスチャンはいちいち「俺は感情を持たない、冷徹なビジネスマンだ」的な冷たさで「サインしろ」とか言って、まだヴァージンでロマンスを求めているアナを拒絶する。

この契約書の内容!!「クリスチャンの指定した医者に行って避妊薬を摂取しなければならない」ってのはまあ妊娠を理由に金せびられたくないのかなと思うけど「健康を保つためにリストに載った食べ物を食べなければならない」ってのはなんだ?

後はSMやるのに「アナルにフィストは嫌」とか「ここまでのヴァイオレンスなら許します」みたいなのを調整して行くんだけどさ〜。

Play Room と呼ばれるSM部屋にズラーっとSM器具が並べられているのだが、そんな御大層な割にはほとんどSMのシーンなんかない。お尻ペンペンとか、あれってSMなの?!

あとさ、契約書にまだサインしてないのにセックスしちゃうし、なんなんだよ!避妊薬も飲んでないのに。で結構引っ張るんですよ、アナが。いつまでもサインしない。そしたら中盤で「もう契約書なんてどーでもいい」とかクリスチャンの方が言い出す。

SM云々ってのも、SMじゃないと勃たないのかと思ってたら、普通にセックスしているし。「俺は恋愛はしない。メイク・ラブもしない。お前をファックしたいだけ」とか言う割には、自分の方が相当ロマンチックに見えるのですが。

多分、今まではそういう冷めた人間関係しか持てなかったクリスチャンがアナにのめり込んで、ビジネスライクな関係ではいられなくなった、ってそういう事なんだろうけど、語り方が上手くない。

あ!そうそう!やたらヘリコプターだの「自家用飛行機」?に乗せてくれるシーンが多いんだけど、あれはなに、あれが「金持ちのボーイフレンド」の象徴なの?あれがロマンチックなデートなの?

んでアナの方も、「奥手だったのに実はSMとか結構好き♡」みたいに変わっていくのかと思いきや、鞭打ちされて「見下された。この関係は精神上良くない」的な感じで泣いたりしている。

ブルーレイのインタビューを観たら、クリスチャンの育ての母を演じるマーシャ・ゲイ・ハーデンが「クリスチャンはヒドイ環境で育って、私の演じる医師がそれを発見して引き取った。その幼少時の経験のせいで、女性と愛を育めないでいる」のような説明をしていたが、そんな話映画の中であったっけ?4歳のときに引き取られたとか、小さい時の記憶があるとか、ポツポツ出てきたけど・・・。

それにそれがSMにのめり込んだ理由ってこと?なんか説得力ないなあ。あ、そうそう15歳の時年上のオバサンに教えられたって言ってたけど、それって養子になってからでしょ?

まあいいや、どーでも。iMDb の投稿者が「昼メロレベルの駄作」と言ってたけど、その通りだと思いました。
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