三分の二くらいまではかなり面白かったですね。ゴールデンラズベリー賞で最低作品賞を受賞しているけど、ぜんぜん酷い映画ではないと思う。
恋愛未経験の女子大生が億万長者でハンサムなサディスト王子と恋に落ちるという話なんですが、面白いのは王子が女子大生に主従関係によるSM行為の「契約」を持ちかけるところです。
女子大生にとっては恋愛関係
王子にとっては契約関係
なんです。
要は「恋人になりたい女性と、セフレが欲しいだけの男性の不一致」と同じことなんですね。そういう意味では普通の恋愛話ですね。
だから「欲しいのは愛ではなく、快楽」と王子がスパッと言い切るのはよく分かりますよ。だいたいの男の本音はこんなもんですから。金持ちか、ロマンチックかの違いはあれど。
SM契約はちゃんと書面になっていて、かなり細かい事項まで記載されてあります。例えば、緊縛のときはロープや皮手錠はいいけど、テープはダメとか。
この契約内容に関して両者が交渉をするやり取りが官能的でイイですね〜。色々と想像が膨らむから楽しいんです。
ただ、どういう契約を結ぶのかという点が最大の焦点だったので、契約が関係なくなってしまう終盤は失速。肝心の本格SMも案外普通というか…。
王子はそこまでカッコよくなかったけど、ダコタ・ジョンソンは可愛かったですね〜。
普通の女の子が別世界のイケメンと恋する話って『トワイライト』みたいだなーって思ってたら、もともとの原作小説が『トワイライト』の主人公カップルをモデルにした、ファンによる二次創作物なんだって!納得。