作品をいくつも観ていないと、評価しにくい孤高の監督だった。
『M★A★S★H』の衝撃、オープニングから今までの戦争映画とは違うノリで、ブラック・ユーモアだが、感動も誘うということに驚いた。
『三人の女』で観念的なものを表現したが、今ひとつだったし、『ポパイ』では大コケしてハリウッドから呼ばれなくなったにもかかわらず、『プレイヤー』から復活していき、『ショート・カッツ』で再び群像劇の妙を見せつけた。
『ロング・グッドバイ』がハードボイルド映画のなかで最も好きな映画でもあり、リアルタイムで追っかけていた者としては、常にチェックする存在だった。
インディーズであること、あり続けることは尊敬に値する。マルパソ=プロダクションのクリント=イーストウッドしかり。カラーの庵野秀明しかり。
アメリカで、作りたいものを作り続けた監督。
ロバート=アルトマンは、媚びない。