ナツミ

ババドック 暗闇の魔物のナツミのネタバレレビュー・内容・結末

ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

優れた悪魔祓いモノとか観ると恐怖よりも人間の強さに感動するんですけど、これも泣いた。
途中の幻覚妄想にへえ怖いな〜と思っていたら、本領を発揮した母に怖いいい!ってなった。あの演技凄まじい。犬追いかけていくのとか、ドア足で蹴るとか、尋常じゃない。サミュエルもママ好きとか言ってるんだけど叫んでる時の顔がもう、目をひん剥いてて異常でこっちもパニックになりそう。
でも異常になった母をなんとかしようとするサミュエルや、我にかえって負けるもんか!と怪物を睨む母という、強い部分に感動してしまう...。怖いこと、悪いことがダイレクトに人間の弱い部分につけこんでくるから、それと闘おうとする人間はこんなに尊く映るのかなあ。
そして誕生日に終わるのが、まだ地下にババドックいるし、幻覚でみたニュースが不吉な空気を醸し出してた。たぶん人間の黒い気持ちとか悲しみ憎しみとかって、ハイここで終わりねってチャラにすることはできない。だからババドックは都合よくどこかに消えていったりしないし、毎日抑えこみに行く。いつか抑えきれない日もくるかもしれない。負けるもんかって言えない日がくるかもしれない...それが一番怖い。
どうでもいいけど負けるもんかって台詞「You are nothing.」なのがちょっと気に入った。
ナツミ

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