クリステン・スチュアートの顔面がドストライクなので観ました。
まず邦題。これでよかった? ほんとにこれで合ってる?
まず導入のシークエンスから、おそろしい仕掛けが施されてる。
と、考えること自体誰かのせいにして責任逃れを無意識にしてるのかもですが、
なんだかよくわからないままに、檻の中のひとたちが悪で、檻の外側が正義だと思い込まされる。
ブロンディが拘留者とひとこと、またひとこと言葉を交わす度にひやひやさせられる。
なんなんだろうかこれは。
戦争、というか、暴力は、否応なくひとびとを敵と味方に寸断する。
相手を悪だと思った瞬間、ひとはそのひとをひととして扱えなくなってしまう。
けどひとは、ひとのことをひととして扱えないひとのことも、悪魔と呼ぶのですよね。
ひとはすべからく、集団心理という呪いに縛られてる。それはそもそも自分たちの群れを守るための本能なのだけれども、だけど決して他の群れを駆逐するためだけのものではないはずなのですな。
ラスト、約束の本が届いたことにせめてもの救いを感じてしまう一方、こんな些細なことでしか救いだと思えないこの世界とはいったいなんなんだと、これまた底抜けのやるせなさを禁じ得ないのです。
流されてはいけませんな。
考え続けなくてはいけませんな。
ひとは、ニンゲンという唯一無二のひとつの群れなのだと、忘れてはいけないのですな。