YellTao

レディ・ソルジャーのYellTaoのレビュー・感想・評価

レディ・ソルジャー(2014年製作の映画)
4.5
実際の元兵士が言うグアンタナモ収容所の実態「90%の退屈と10%の狂気」を描く、米軍兵士エイミーと中東系男性アリを通して感じること。

言葉にすると平和ボケした第三者の無責任な理想論になってしまう余韻に、サトラー監督の言葉を知って泣けてくる。
「誰もが人生の意義を切望している。テロリストであろうと兵士であろうと、人間は目的を渇望する。それが私たちを駆り立てるんだ」

私の足りない頭では、すべての国に『弱者』や『暴力(嫌がらせを含む)』が暗黙のうちに前提として存在する気がしてしまうから、
クリステンの説得力(演技)によるエイミーの繊細だけど威厳ある姿勢に『レディ・ソルジャー』は、かなり有効な邦題だった。

人間であることと、人になること。
画面という檻の窓を眺めるエンドロールの構図は、一生忘れないかも。
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