高名な医師のジキル博士は、精神を善と悪に分離させようと自らの体を実験台にし、悪の化身・ハイドを生み出してしまう。
『ハムナプトラ』で人気を集めたジョン・ハナーが新時代のジキル博士に挑んだサスペンス・ホラー。
ストーリーはジキル博士の死から始まる。
彼の残した告白とも言える手記のノートを読む処から始まり、そのノートに即した形で物語は進んでいく。
人には、みんな表と裏がある。
それをバランス良く生きていく人、そうでない人を感じた。
光と影。
ジョン・ハナーのジキルとハイドは、麻薬のようなものを注射して人格が変わるという解釈。
過去作ファンには物足りないところもあるが、科学的には納得できる設定だね。
ただ容貌が変わらないので、ジキル氏とハイド氏の区別がつかないところが難点。
TV映画の為、過去の映像作品と比較すると残虐さや質が落ちるのは致し方ないし、ジキルとハイドの変化が内面のみというのもファンには寂しすぎる。
内容も良くも悪くも『ジキル&ハイド』。
斬新さがない。
いかにもイギリスのテレビドラマらしい仕上がり。