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百日紅 Miss HOKUSAIのdarumaのレビュー・感想・評価

百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)
4.0
「かがみの孤城」がよかったので同じ原恵一監督作品を観てみた。想像以上に良かった…!ベタですが私は好き。

恐らく「カラフル」のほうが良さそう(印象良くして終わりたいという計画)、また9月にU-NEXTに入る予定があるので、WOWOWでしか観られない本作を先に観ました。

葛飾北斎関連は実写の「HOKUSAI」を鑑賞済み。ですが、本作は北斎の娘が主役なので、少し感じが違います。観たのがだいぶ前だったので、登場人物で北斎以外に同じ人が居るのかちょっとよくわからず…(娘は出てた)なのであまり影響受けずに観れたと思います。

最初はオムニバスかと思いましたが、メインとなってくるエピソードが北斎の娘のお栄と年の離れた妹の話です。この妹が目が見えない設定で、「かがみの孤城」でも弱者(という言い方はよくないかもしれませんが…マイノリティ、かな?)を取り上げていたので、この監督さんはそういうのが得意なのだなぁと思いました。当事者表現が上手いのだと思う。わかっていても、泣く…

実際もこの方は目が見えない方だったのかな?絵描きの娘が目が見えないって、普通以上に辛い気がする…娘も、父親も。
そういうのが北斎の絵にも反映されているのかな?と気になりました。
北斎は物凄く長生きをした人だという事は知っていたので、病を恐れる感じはちょっとわかるような気がしました。(単純に娘に気が引けていただけかな?とも思いましたが…健康体で誕生させられなかった親の負い目、みたいな)

あと、ホラー味のあるシーンも好き。
顔が出てこない(表情が見えない)場面が結構あるんですよね。
それも上手いなと思った。
お色気なのか!?と思うシーン、ここも、だからこの監督さんなのかな?と。ドキドキした…

観る前に原作が「合葬」の杉浦日向子さんということを確認していたので、作風が、ああなんとなくわかるような…と思いました。小説なのかと思ったら、漫画だったんですね。

冒頭に配給が東京テアトルと出て、おっ!結構いいのでは…と思いましたが、当たりでした。エンドロールにテレ東もいました。これは大コケはしないやつだ…(私の中で)

強いて言うと、主役の声はあんまりうまくないと思いましたが(すみません!でもだんだん慣れてきた)、彼女と、主題歌が椎名林檎さん、このあたりが作品の性格に合わせて選ばれている感じがして、最終的には納得でした。
エンドロールにクレヨンしんちゃんとひろしの声優さんがいてニッコリ^^
ひろしの声がまた聴けて、よかったです。
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