まーしー

96時間 レクイエムのまーしーのレビュー・感想・評価

96時間 レクイエム(2015年製作の映画)
2.5
1作目では娘を、2作目では元妻を救った元CIAのブライアン(リーアム・ニーサン)。
本作では、元妻の殺人容疑をかけられる。黒幕と警察から追いかけられる身となったブライアンは、果たして無実の罪を晴らすことができるのか!?——シリーズ第3作にして最終章。

シリーズの有終の美を飾る作品かと聞かれると、「いや」と答えざるを得ないだろう。
個人的にはどこか物足りなく感じる一本。
確かに、本作でもブライアンは無双状態。何人もの追っ手が来ようとも、エレベーターや崖から落下しようとも、ブライアンはどこか涼しげ。この辺りまでは前作までと同様、強いリーアム・ニーソンのアクションを楽しめる。

ただ、ストーリー的にはどうだったか。
元妻があっさりと退場したり、純粋無垢だった娘が学生の身ながら妊娠したりと、これまでのシリーズとは想像しにくい急展開。1作目と2作目と比べ、ぶつ切り感が否めなかった。
また、二転三転するストーリーのはずが、ごちゃっとした印象もあり、驚きや爽快感は弱めだった。

代わりに、本作で良い味を出していたのが、ブライアンを追う警察の指揮官フランクを演じたフォレスト・ウィテカー。鋭い洞察力を持ちながらも、人間味のある好人物。
ブライアン追跡劇に軸を置きながらも、ドラマ部分に厚みをもたらす存在だった。

リーアム・ニーソンにとって、このブライアン役は間違いなく当たり役でハマリ役。
シリーズ3作で築き上げたイメージは、今の彼のキャリアに繋がっていること間違いなし。そういう意味で本作を全否定する気はない。1作目、2作目と比べてパンチ不足だったものの、無難に楽しめたことも事実。
だからこそ、つい続編を願ってしまう。

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ちぃちゃん、シリーズ完走お疲れさま。そして、伴走ありがとう。
おかげさまで、96時間×3=288時間、ばっちり楽しむことができたよ! 
レビューが遅れてごめんね。次もよろしく。