社会のダストダス

LOW DOWN ロウダウンの社会のダストダスのレビュー・感想・評価

LOW DOWN ロウダウン(2014年製作の映画)
2.8
全世界70億人が崇める我らが女神エル・ファニングが演じる娘エイミー=ジョーの目を通して、伝説のピアニスト、ジョー・オーバニーの晩年を描く伝記映画。

※このレビューはエル・ファニングに対する偏愛、賛美、信仰および作品のネタバレも含まれていて長いです。ほとんどエル・ファニングが可愛いしか書いてません。

エイミー(エル・ファニング)は偉大なミュージシャンである父ジョー・オーバニー(ジョン・ホークス)を畏怖し、心から愛していた。父は麻薬の依存症に苦しめられ、母はアル中で二人は別居している。安定しない生活の中でエイミーは父と同じく麻薬漬けのミュージシャンや売春やポルノで生計を立てる人たちと生活し、育っていく。

天才音楽家だけどクスリ漬けだった男の話、この説明だけだと世の中に沢山いすぎて誰の事だかわからない。世の中の半分くらいのアーティストに当てはまるんじゃないか(偏見)。
ジョン・ホークス、エル・ファニング、ピーター・ディンクレイジ、レナ・ヘディ、グレン・クローズと何気に豪華キャスト、映画自体は地味の極みだけど。

主役はどちらかといえばエル・ファニング演じるエイミー=ジョーで彼女の視点で進行していく。エイミーなのかジョーなのかはっきりしろよって思ってたら、「若草物語」の姉妹、美しく冷静なエイミーと自立心が強く活発なジョーからとっている名前とのこと。
エル・ファニング出演ということでこの映画初めて観たけど、思った以上にしっかりと主演だったので嬉しい誤算だった、映画自体は地味の極みだけど。

毎度のことながら何せエル・ファニングが可愛い、控えめに言って最高に可愛い。公開時期的に「マレフィセント」とかと同じ頃だろうか、まだ子供っぽさが残っている。
エル・ファニングのモノローグとご尊顔のアップから始まる冒頭で既にキュン死、安楽死、いや安キュン死か。

暗い色調の画面に映えるエル・ファニングのプラチナ・ブロンド、文字通り居るだけで画面が映える。両親は二人とも黒髪だから変な気もするけど、この可愛さの正義の前では些細な問題。しかしながら、レナ・ヘディ演じる母親の胸糞具合が凄い、娘のエイミー=ジョーが脚本書いてるということは、実際にあんなこと言われたということか、信じられん。

「孤独なふりした世界で」で共演する小さいおじ様ピーター・ディンクレイジも出演、しかもこの作品でもエルとのキスシーンがある。ピーターおじさんの身長に合わせてて屈みながらキスする可愛さに即死、安楽死、いや安即死か。

ジョン・ホークス演じるジョー・オーバニーはクスリを断つために努力はするも、付き合う音楽仲間も皆クスリをやってたりと誘惑には勝てず、たびたび警察のご厄介になってしまう。娘も隠れてクスリを使う父に悲しみつつも、我慢して苦しむ姿を見てられず彼のために買ってしまうのが切ない。
クスリをやった後の子供のような可愛らしいジョン・ホークスのアヘ顔が印象的。エル・ファニングの可愛さの5億分の1くらいだけど。

ストーリーは基本的にオヤジがピアノを弾く、クスリをやる、捕まるのループ。始まり方も終わり方もそのループの中にあるので特に起伏の無いストーリー。何故ヤク漬けになってしまったのかなども知ることができれば良かったけど、脚本を書いた娘も知らないのかもしれない。
音楽に主題を置いた作品というほどでもないが、娘視点の回顧録もといエル・ファニングのPVとして臨めば撮れ高が高い作品。

話は死ぬほど暗くても死ぬほど可愛いエル・ファニングを観ていると幸せになれる、常識では考えられない、現代科学でもいまだ解明できないこの奇跡体験アンビリバボーな現象にそろそろ名前を付けなくては。