雨丘もびり

グッドナイト・マミーの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)
4.1
【ままならない家族にイラつく】
私も季節によって人が変わるから、他人のことも「今日は何モードかな?」って伺ってる。
人ってそんなものだと思うけど、お母さんしかいない閉じた環境で生きてる少年にとって、母が違うモノになっちゃった不安と動揺は、そりゃ自分の胸には締まっておけないでしょうね。。。
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この母、ままならない子育てにウンザリしてるみたい。
思い通りにいかないストレスが限界越えちゃって「付き合い切れない」って投げちゃった感じ。
一家にかなりの事件があった後も、我慢して"良き母"として振る舞ってた。それを本当のお母さん像だと思って好きだった少年のショック。
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で、戻そうとしての凶行、と。
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幼いからって許されないよ、自分の理想像に相手を押しハメるなんて。レイプじゃん。
その苛虐性や暴力性を、誤魔化さずしっかり描いてるから、この監督&脚本家は信用できると思った。
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この物語で説明されないコトは、そのまま、少年が母からちゃんと説明されてない事柄なんでしょうね。
母は母で、息子を思いはかって言わない?言えない?ことだったと。
(もしかしたら「離婚も休職も事故も入院整形もぜんぶぜんぶぜーんぶアンタのせいよ!」って叫びたいのをガマンしてるのか?そりゃ言えないw)
で、その隠蔽がより相互不信に拍車をかけて。
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お見事、極上の家族ヤだわ映画でした。
ゴキブリが出なければ☆5つ!