マルメラ

コロニアのマルメラのレビュー・感想・評価

コロニア(2015年製作の映画)
3.7

実際にチリにあった(現在も一応ある)コロニア・ディグニダ。
表向きは集団居住区だが、裏向きは拷問施設。

1961年に元ナチス党員パウル・シェーファー率いるドイツ人移民のグループが設立。

アウシュヴィッツ強制収容所で、様々な人体実験を行い「死の天使」として恐れられた医師ヨーゼフ・メンゲレも、このコロニー内にいたことが明らかになっている。

この人が行った人体実験は、口にしたくないほど残酷なものです。
本当に恐ろしい。
極論ですが、こいつになら核爆弾落としても良いっていうくらい、悪魔です。
『子供の目の中へ化学薬品を注入して瞳の色を変更する実験や、人体の様々な切断、肢体や性器の転換およびその他の残忍な外科手術が行われた。他にも、2つの同じ臓器が1つの身体で正常に機能するかを確認するために、双子の背中同士を合わせて静脈を縫い合わせることで人工の「結合双生児」を作ることを試みたが、この手術は成功しないばかりか単に悪性の感染症に罹患させただけだった。この癒着した双子は目撃の証言も多く残され、二人は痛みに泣き止まないばかりか姿があまりにも見るに耐えなかったため、手術の3日後に両親によって窒息死させられたという』@wikipedia

どうですか?ヤバイでしょ?
背筋凍りませんか?

自分が驚いたのは、ナチス党員は南米に多く逃げこんでいて、そこでナチスの意思は脈々と生き残っていたということ。
世界史に疎く、現代史に疎い私だけかもしれませんが、本当に目から鱗。

そんな場所を舞台に我らがエマ・ワトソンが頑張ります。
愛する男性を救うの!!
なんて、羨ましい男。

映画としては、、、まぁまぁ笑
まぁ、こうなるよね。っていう想像通りに話が進む。

嫌だけど!!拷問のシーンをこちらが目を瞑りたくなるくらい、過激なものを見せるとか。

あとは、選択を迫るシーンが少なかったかな。
出口見つけた。逃げなきゃ。
逃げるぞ!わーーー。で終わり。

誰かを置いていけない。
戻らなきゃ。追っ手が迫ってる。
どうする?
みたいな葛藤が少なかった印象。

でも、事実を知るためのきっかけとなる映画として、観るべき映画だと思います。

DVDでもいいとは思いますが。
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