ふき

ブラック・ハッカーのふきのレビュー・感想・評価

ブラック・ハッカー(2014年製作の映画)
4.0
スクリーンに映し出される映像が、一貫して「とあるディスプレイ」上に開いていくウィンドウなのがまず面白い。お話も急転直下で、「とある女優のファンサイトを運営するオタク」を演じるイライジャ・ウッド氏のキャラクターが、「コード」と名乗る人物の言われるがままに行動する過程で陥る様々な窮地に「翻弄される」演出で、ぐいぐい引きこまれていく。謎の人物も多すぎない程度に登場し、それらが進行と共に色々な顔を見せていくのも面白い。
総じて、「こんな感じの面白さがあるんだろ?」と期待していたレベルを超えた満足感のある、サスペンススリラーだった。

ただし、謎の人物たちが「進行と共に色々な顔を見せていく」様が、ひねりをきかせすぎていて分かりにくく、途中で「なんかどうでもいいな」と感じてしまったのは事実。一番最後まで見れば合点がいくのだが、見終わって冷静に考えると「え、じゃああれって……え? おかしくね?」と疑問が出てくるのも事実。

まあしかし、ジャンル映画としての予想を裏切る面白さは一定以上あるし、元(?)ポルノ俳優のサーシャ・グレイ氏の演技と脱ぎっぷりもナイス。イライジャ・ウッド氏の八の字眉も堪能できるので、『ロード・オブ・ザ・リング』でフロドの困り顔に萌えた方は是非。
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