ふき

黄金バットのふきのレビュー・感想・評価

黄金バット(1966年製作の映画)
3.5
( ゚∀゚)フハハ八八ノヽノヽノヽノ \(挨拶)

主題歌も歌えるし絵も描けるし高笑いも真似できるのに、いつ、どこ、何歳で見たのか黄金バーーーーット。
でも「来たのか」か「来るのか」とか、「正義の印」か「正義の味方」とか、意外と覚えてないところが多かったね。

キャストや絵作りは全体的によかった。
千葉真一氏の四角いシルエットと体毛の匂いさえ漂ってくるような男臭い佇まいは言うに及ばず、高見エミリー氏(現鳩山エミリ氏)のこましゃくれたハーフ演技(地?)の“自然なウソ臭さ”も好ましいと感じる。それ以外のキャラのこめかみの血管が切れそうな演技&もの凄いことが起こっても妙に意識の切り替えが早い演出も、一周回って面白い。
ミニチュア合成やSFXを使った特撮は、黄金バットが空を飛ぶシーンだけがネックだが、それ以外は今見てもそれほどしょぼく見えない。こちらも“自然なウソ臭さ”と表現していいだろう。

では、以下、ツッコミどころという名の魅力の列記。

・「君の力を貸してくれ」と勧誘にきているのに、本気でアキラ少年を轢き殺しにかかっているパール研究所。
・拉致してまで協力させている割りにお話的な貢献は一切ないアキラ少年。
・惑星(彗星?)を地球にぶつけてどうしたいのか分からないナゾー。
・惑星をぶつけるための手段だった「超破壊光線砲を奪う」が途中で目的になっているナゾー。
・モノクロだから四色の目の違いが分からないナゾー。
・左手のカギ爪がボール紙みたいなナゾー。
・パール研究所の秘密基地の位置をなぜか把握しているナゾーら。
・まったく同じ作戦を同時に進行する女幹部とドラキュラっぽい幹部。
・最後までパッとしない活躍で終わるドラキュラと狼男っぽい敵幹部。
・黄金バットがすでにドラキュラっぽい造詣なのにモチーフが被っているケロイドさん。
・身体の方がピッカピカ過ぎて黒バットな黄金バット。
・オープニングのシルエットマントひるがえしが変態親父にしか見えない黄金バット。
・むしろ調査隊の連中の服のピッカピカに負けてジャケットでも黄土色バットな黄金バット。
・助けられそうな人質を平気で見殺しにする黄金バット。
・ラストのご高説が本編のオチと関係ない黄金バット。
・てかお前一人でイカロス壊して戻って来られるだろ黄金バット!

まあともかく、黄金バットが主題歌に合わせて敵をとにかくボッコボコに倒すシーンがあれば、それでよいのだ。
いや、主題歌が八回も流れるのは正直どうかと思ったけど、そのうち一回は不発だったし、多少はね?
ふき

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