TS

ボス・ベイビーのTSのレビュー・感想・評価

ボス・ベイビー(2017年製作の映画)
3.7
【家族か仕事か】79点
ーーーーーーーーーーー
監督:トム・マクグラス
製作国:アメリカ
ジャンル:アニメ
収録時間:97分
ーーーーーーーーーーー
2018年劇場鑑賞26本目。
これは完全にナメてました。当初見る予定はありませんでしたが、ちょうど良い時間に上映していたので鑑賞。ピクサーなどと比べるとやや下品でもあり展開は正直素っ頓狂笑 しかし、良い意味でクレヨンしんちゃんみたいな馬鹿さ加減もあったので個人的には割と満足出来ました。出来はディズニーやピクサーの上位作品には及ばないものの、見ていて普通に楽しめる良作であると思いました。もっと予告編でアドベンチャー要素のシーンを見せたら良かったのに。ジャケットといい、宣伝でやや失敗している作品かと思われました。

7歳の少年ティムは両親と仲良く暮らしていた。ところが突如黒いスーツにネクタイをした赤ちゃんが家庭に迎え入れられるのだが。。

動物などの人間以外に焦点をあてず、赤ん坊に焦点をあてたのはある意味斬新。哺乳瓶やおしゃぶりなどの赤ん坊必須アイテムを駆使し、ティムをおちょくるイカしたボスベイビーが中々の良いキャラであります。テンポもよく、大人でさえクスッと笑かされてしまうほどでしょう。ティムはボスベイビーが来た事により、両親からの愛が奪われると懸念したのです。恐らく多くの方が『トイストーリー』との類似点を彷彿するだろうと思います。新しい存在がくれば、古い存在のものは一時的に放置される。おもちゃにも同じことが言えましたね。最初のティムとボスベイビーの関係はウッディとバズのそれに似ていました。

アクションシーンやお笑いシーンも多く、特に知能の高い赤ん坊たちの会議シーンやとある男から逃げるシーンは最高でした。また、エルビス大会と称し、エルビスプレスリーに扮した連中が飛行機に乗っていくシーンは狂っていると言わざるを得なく爆笑です。まじめにやっているのかふざけてやっているのか、憎めない作品です。

そして、これだけで終わることはなく最後は大事な事を鑑賞者に伝えます。このボスベイビーは外見は赤ん坊でありますが中身は大人。つまり生まれた時から子どもという時代を経験していないのです。生まれた時から仕事思考のボスベイビー。一方、親から十分な愛を貰っているティム。家族と仕事のどちらが大切か。言わずもがななのでしょうが、そういうことも最終的に訴えかけている作品と感じました。

感動したいならば『リメンバーミー』、笑って楽しみたいならば今作といったところでしょうか。『リメンバーミー』は少々頭を使うので幼い子と見にいく場合は今作の方が単純に楽しめるかもしれません。予想以上に良かったです。
TS

TS