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海にかかる霧のkissenger800のレビュー・感想・評価

海にかかる霧(2014年製作の映画)
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もちろんあからさまには描かれないわけですが、どうしても朝鮮族への視線が気になるわけで(cf. 『哀しき獣』2010『ミッドナイト・ランナー』2017『犯罪都市』2017)本作でもほぼ無自覚に彼らへのヘイトが物語の下敷きになっていて、いや、われわれ日本への(韓国からの)アタリがキツいのは骨身にしみて分かるじゃないですか。
北への視線についても、頭で理解することはできますよ。でも、中国韓国の国交についても、たしかにそれほど熟した関係が構築されているわけではないけれど、だからってここまで激しく下に見たり憎んだり悪感情を向けるようなものなんですか。
エンターテイメントとしては、エスニシティ(民族)とナショナリティ(国籍)を超越したパーソナリティ(個人)の物語に収斂することで舌ざわり良くまとめていますけど、根本にある業のようなものが、いちばん印象に残って、そういう俺の感情には頓着なく、キム・ユンソクがいつものようにヤベーっていう。
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