YellTao

われらが背きし者のYellTaoのレビュー・感想・評価

われらが背きし者(2015年製作の映画)
3.0
本作の主人公はスパイではなく、民間人。
巻き込まれ型にしては感情移入に乏しかったように思うけど、さすがル・カレ原作。
美学とは少し違う、後悔や羞恥から生まれる気骨(きこつ)がある。

主人公の大学教授ペリーと、旅先で出会ったロシアンマフィア・ディマの信義はもちろん、
MI6のヘクターが静かに熱い。
無茶な捜査には苛立つけど、哲学者コワコフスキの善悪の考えに賛同する核心に触れてからは見方が変わる。
「ブラッディ・マニー」
自分の手に回ってこないからと、見ない振りは許されない。原題: Our Kind of Traitor には、私も含まれていた。
 
それにしても、家族思いのディマ役に、実際にビッグファミリーなステラン・スカルスガルドはハマリ役♡
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