ヘソの曲り角

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイアのヘソの曲り角のレビュー・感想・評価

4.0
どんなもんかと身構えて見たがびっくりするほど普通に面白い。モキュメンタリーがちゃんとよかった。スパイナル・タップを思い出すバカバカしさ。それでいてカメラが倫理を気にしないのがますますいい。その点で言えばありふれた事件っぽい。

ヴァンパイアに限らずビーストやらゾンビやら魔女やら色んな種族が登場。ヴァンパイアの設定をちゃんと活かしたギャグがいい。夜の街に繰り出すけど招かれないと店に入れないなど。種族を超えた友情とか何十年もずーっと引きずってる恋愛とか各キャラのテーマがそれぞれ面白い。同じヴァンパイアでも百年単位で歳が離れるから今さら反抗期になってたり8000歳でボケてたりと世代間ギャップも面白かった。怪物ギャグ以外にも反目し合ってたキャラ、種族がなんやかんや仲良くなるという終盤の展開も楽しい。まあ終盤ドラマチックすぎてドキュメンタリー性を装ってたのをガン無視してるのは玉に瑕だが。それでも最後の最後にそもそも存在を人に知られたくない彼らの生態がバッチリ映像作品にされてることの回収がお茶目に行われるのが粋でいい。

映画オタ的には『恋愛準決勝戦』オマージュが炸裂してて超嬉しかった。