2013年6月、世界を震撼させた
“スノーデン事件”の真相を
巨匠オリバー・ストーンが描く！
と言うと、いかにもセンセーショナルな
偉人伝を連想するが、決してそうではない。
メール、SNS、通話音声…
“世界じゅうの個人情報”が監視されていることを
メディアに告白した29歳の元CIAエリート。
彼に行動を起こさせた本当の理由を
恋人との関わりを前面に押し出しつつ
“人間の内面”に特化して表現している。
スノーデンが乗り移ったかと思わせるほど
リアルなスノーデンを演じるのは
「インセプション」「ザ・ウォーク」で
クールな輝きを放ったｼﾞｮｾﾌ・ｺﾞｰﾄﾞﾝ=ﾚｳﾞｨｯﾄ、
恋人役には「ダイバージェント」3部作
でブレイクしたｼｬｲﾘｰﾝ・ｳｯﾄﾞﾘｰ。
この2人の愛情と苦悩を中心に「告白」に至った真実をﾄﾞﾗﾏﾃｨｯｸにカットバックしてゆく…
1秒たりとも飽きさせない展開。
彼らが自らの生活を犠牲にしてまでも
示したかったのは、国家権力への警鐘だけではない。ネットの利便性とシンパシーに漠然と溺れる
我々一人一人への問題提起だ。
世界を震撼させた大事件を、繊細な人間ドラマとして描ききったオリバー・ストーンの手腕に脱帽…
新年に絶対オススメの一作だ。
