高校で英文学教師をつとめる独身女性リンダ。質素で孤独だがそれなりに小さな幸せを感じながら生きていた。ある日元生徒ジェイソンに再会し、彼が夢を諦めようとしているのを知り、ジェイソンの脚本を学校の舞台劇で使うことを提案。そんな最中ジェイソンと男女の関係を持ってしまい・・・
コミカルなナレーションが彼女の心情に寄り添い、倹約と品格をもっとうにしたリンダの日常を描写する。本の世界に没頭し、教師としての評価も悪くはないが、真面目で純粋な性格、悲壮感漂うリンダを演じるのはジュアリン・ムーア。絶妙なバランスでリンダを演じ、ピュアなばっかりにどんどん道が外れていく様に笑いとどこか憎めなさを感じる。
展開もスピーディで随所でジュリアン・ムーアの抜群の演技力を感じさせる。だますより騙される方が良い。人を信じ、いつまでもピュアな心を持ち続けるリンダ、でもいつか報われる日は必ず来る。テンポ良くハラハラさせられながら、幸せなラスト。ナレーションがよく生きてる。