ぴのした

エクス・マキナのぴのしたのレビュー・感想・評価

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.5
AIもののSF映画。映像がキレイ。カフェで流してても違和感なさそう。

大手検索エンジン会社のケイレブは、人里離れた研究所に住むネイサンの元へ一週間滞在することになる。ネイサンの研究所でケイレブは、美しいアンドロイド、エヴァと出会う…。

期待していたけれど、内容はよくあるAIものと大差ないなーっていうのが素直な感想。メッセージ性を強く押し出して映像面頑張ったターミネーターって感じ。

ただ、AIにSF映画映えするような暴力性とか破滅的なイメージを与えるわけではなく、あくまでAIは落ち着いていてかつ策略的っていうのが印象的だった。実際はこんなAIは見たことがないけど、リアルだなって思った。自分たちが現在目にすることのできるAIの延長のように見える。その点この映画はSFだけどファンタジーでは決してないように思う。

AIを作るのが(明らかにGoogleをイメージした)検索エンジン会社の人っていうのも現代的だし、AIそのものがまだ想像上のものだったターミネーターとかアイロボットとかの時代に比べても、今の時代がかなりSFに追いついてきたような印象がある。

この徹底した静かでリアリティを持った演出が、使い古されたストーリーに面白さやリアルさを与えているのかもしれない。

ロボットが洞窟をモチーフにしたような家を出て外界に出るっていうのも、かつて洞窟から草原に進出した人類の進化をなぞらせているようで面白いね。

エヴァの体の透明な部分とかどうやって撮ってるんだろう。すごい。オスカーもらえるのも納得。