むっしゅたいやき

縛り首の縄のむっしゅたいやきのレビュー・感想・評価

縛り首の縄(1958年製作の映画)
3.5
ヴォイチェフ・イエジー・ハス、長編デビュー作。
ハスは第二次大戦後ポーランドの第三世代、所謂「ポーランド派」として知られるが、ポーランド派主流に戦争を総括した作品が多い事に比べ、普遍的なテーマを以て活動した監督である(但しウッチ映画学校出身であること、及び世代的に、ポーランド派に属する点に異論は無い)。
本作はそんなハスが、或るアル中青年の長い一日を描いた作品である。

後年鬼の様な入れ子構造の『サラゴサの写本』を表すハスであるが、本作は残念乍ら一本調子で、稍冗長な物語である。
ストーリーラインに散りばめられた「死」のモチーフからも予想される通り、予定調和な結末の作品となっている為、彼のフィルモグラフィの中でも退屈な作品に分類されよう。
…と言うか、ここ迄何も無いと、レビューも難しい。
ただ、アル中にはなるまい、と言った反面教師としての鑑賞意義は有ろうかと思う。
締まらない内容であるが、以上を以てレビューを終える。
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