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ブラックパンサーのはまたにのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
4.0
太古の(昔から続く)国、王位継承、血縁のライバル、肉弾白兵戦、盾の壁、巨大突進動物、王座奪還。

これは…、バーフバリ!!!
違った! ブラックパンさん!!!

というくらいワカンダ国とマヒシュマティ王国を取り違えてしまう設定の類似性。いかんいかん、こっちはアベンジャーズの一員だった。

しかし、上記のように今作を観て比べる対象が他のマーベル映画ではなくバーフバリになっちゃったのがよろしくなかった。インドのあんちくしょうの方が全てにおいて過剰でてんこ盛りなぶん、どうしても見劣りしてしまうのだ。

そして、自分にアフリカ系人種の文化や歴史、現代における立場や心情といったバックボーンへの理解が浅いぶん、物語に「説明不要なナチュラルな要素」として取り入れられた「黒い文脈」がどうもしっくり入ってこないのも結構な痛手。

もちろんマーベルのエンタメ作品なんだから深く考えなくても十分楽しめるんだけど、さらに堪能するための「もっと奥」に手が伸ばせない感じは少なからずあった。町山智浩さんとかの解説で補完しないといけないのも口惜しいし。

エネルギー反射のスーツの機能を勝負を決する一打にするなり、抱きつきにきたヒロインを誤ってふっとばすとかのギャグに使うなりしてほしかったってのもある(今のままじゃ宝の持ち腐れだよ!)。

全体的に、ソリが合わんかったかも。それでも4.0はあげられるけどね。

最強の近衛兵オコエ(カッサッパじゃないよ)とか天才科学者で奔放娘の妹ちゃん、山の部族のオサ、ヴィブラニウム製サイコガンの悪役おっちゃん、そしてもちろんブラックパンサーとキャストの面々は抜群によかっただけにもっと面白くなれた気がする。

とはいえ、本国では記録的大ヒットなんだから、アジアでアフロアメリカンの文脈はわからないよ〜とか言ってる観客の声に応える必要なんてないんだけどね!

さて次はいよいよアベンジャーズ/インフィニティ・ウォーだ! 楽しみ!!
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